坂本誠志郎、梅野離脱のチームを救う決意

坂本誠志郎、梅野離脱のチームを救う決意

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アスリートとして、ライバルに競り負けて試合出場の機会が巡ってこないことは悔しくて仕方ないはず。しかし、坂本にとっては梅野の存在は自分を高めてくれる最高のお手本だったのでしょう。梅野の分まで燃えてほしいですね。チームの好調をキープできるかどうかは、この男にかかっています。

梅野隆太郎骨折離脱に「また一緒に野球やりたい」無念背負えるのは坂本誠志郎しかいない
日刊スポーツより)

阪神に激震が走ったのは13日夜遅くのことだ。

球団16年ぶりの10連勝を飾ったヤクルト戦の試合後、死球で途中交代していた梅野隆太郎の左尺骨骨折が判明した。あまりにショッキングな事実を、坂本誠志郎はどう受け止めたのだろうか。個人的に気になって担当記者に確認した。

「これから先の戦いで、絶対に梅野さんの力が必要だと思う。しっかりみんなで戦って、いいところでまた一緒に野球をやりたい」

坂本は試合後、京セラドーム大阪の駐車場で言葉に力を込めたそうだ。8年間も切磋琢磨(せっさたくま)してきた関係性の深さを感じたのは、きっと自分だけではなかったはずだ。

2学年差の2人はともに大卒入団。梅野が13年ドラフト4位、坂本は15年ドラフト2位で縦じまユニホームに袖を通し、16年シーズンから捕手の座を争い続けてきた。

その間、梅野は17年から正捕手格へ成長を遂げ、18年からは3年連続でゴールデングラブ賞も獲得。一方の坂本はなかなか出場機会に恵まれない期間が続いたわけだが、少なくとも取材中に愚痴を聞いた記憶はない。

もし他球団にいたら出られるかもしれないのに…。そんな励ましとも慰めともとれる声が聞こえていた数年前、坂本は偽らざる本音を熱弁していたものだ。

「そんなことを言っても、周りのせいにしているだけ。同じチームにゴールデングラブ賞の先輩がいて近くで勝負できるなんて、すごく幸せなことだと僕は思いますけどね」

8年間ずっと誰よりも近い場所で先輩の一挙手一投足を追ってきた。誰よりも梅野の実力をリスペクトしてきた。そう考えれば、今回の無念に寄り添えるのは坂本しかいないのかもしれない。

梅野の今季中の復帰が絶望的となった夜、後輩は丁寧に言葉を選びながら先輩の胸中をおもんぱかった。

「梅野さんが一番悔しいと思う。これで梅野さんがいなくなって弱くなったり、勝てるゲームを落としたとかなると、梅野さんにもはがゆい思いをさせてしまう。みんなで協力して、なんとか粘って、チームで戦うのは変わらない」

先輩の背中を追い続けてきた8年間の重みを、全身全霊で表現するタイミングがやってきた。

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