1985年、伝説となった「バックスクリーン3連発」を叩き込んだ記念すべき日に、今シーズン最少となる3安打ながら勝利をもぎ取ったタイガース。岡田監督にとっても、当時を思い出しつつ?素直に喜ぶわけにはいかないものの大事な白星となりました。
お祭り男森下翔太が決めた「連覇が一番、監督もうれしいこと」岡田監督に節目1勝届けた
(日刊スポーツより)
<阪神2-0巨人>◇17日◇甲子園
阪神森下翔太外野手(23)が虎の記念日に勝利を運んだ。3回2死一、二塁から巨人赤星の直球を迷いなくフルスイング。中堅手の頭を越える2点適時二塁打が決勝打になった。この日は、1985年(昭60)に3番バース、4番掛布雅之、5番岡田彰布の「バックスクリーン3連発」が生まれた伝説の日。チームは今季最少3安打ながら好機を生かして宿敵を撃破し、メモリアルデーの勝利で3位に浮上した。
森下が決めた。甲子園のムードを一振りで変えた。3回。2死から近本、中野が連打でつなぎ一、二塁。赤星の速球に差し込まれた1打席目の反省を生かし、バットを少し短く持って向かった。フルカウントからの6球目。150キロ直球を思い切って振り抜いた。
「1打席目の反省を生かして、真っすぐをパチンと捉えられるように。大振りせずにいくところだけは決めていました」。中堅佐々木の頭上を越える決勝の2点二塁打。三塁を狙い憤死したが、余りある活躍に虎党からは拍手が起こった。
お立ち台では「3連発とはいかなかったですけど、3本打ってチームが勝ったんで良かった」とコメントして盛り上げた。この日は1985年に3番バース、4番掛布、5番岡田の「バックスクリーン3連発」が生まれた記念日。39年の時を経て「上位打線3連打」で勝負を決定付けた。伝説を作った1人である岡田監督は「3連発の日に3連打だけで終わったでしょ」と笑いつつ「ホント大きな2点だった」と殊勲打には目を細めた。
新生岡田阪神の22年ドラフト“1期生”として入団した森下。この勝利で指揮官にとっては、球団監督通算485勝目。吉田義男氏(90=日刊スポーツ客員評論家)を超え、単独2位となる節目の勝利を届けた。「監督も連覇を目指していると思う。その連覇を自分たちの力でやるのが一番、監督にとってもうれしいこと」とさらなる恩返しを誓った。
今季から登場曲に使用するのが地元・神奈川出身のレゲエグループ・湘南乃風の「Left&Right~名も無き足跡~」。小学校の頃からの幼なじみに勧められた、ノリノリの楽曲を採用した。「野手は登場曲が短いので、バラード調よりも盛り上がる曲がいいかなと。盛り上がってくれたら」。打席前から球場のボルテージを高め、バットで最高潮に乗せる。ここぞの打撃が光る、お祭り男のルーティンだ。
「ウル虎ユニホーム」をまとった1勝目。チームは3位に浮上し、借金1と5割復帰目前だ。ただ、打線は9試合連続2得点以下とまだ本来の姿ではない。森下自身も打率1割9分3厘と苦しむが、リーグ2位の10打点と勝負強さはお祭り男の持ち味。今季初の巨人戦カード勝ち越しへ向け、背番号1がノリノリで甲子園を沸かせる。
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