阪神はこの日、神宮でのヤクルト戦において、15安打を浴びて8失点。今季最悪の数字を投手陣が残し、打線も1得点にとどまる大敗を喫した。
先発のビーズリーは、5月21日の巨人戦以来の1軍マウンドだったが、毎回のように先頭打者出塁を許す苦しい展開で、リズムをつかめなかった。特に4回、岩田に安打、内山に死球を与え無死一、二塁とした後、村上に152キロの速球を右翼へと運ばれる適時打を浴び、さらにオスナに犠飛も許し、この回2失点。そもそも4回終了時点で既に6安打2失点の内容だったが、先頭打者を毎回出す投球内容が響き、結局ビーズリーは4回17打者を迎え打者6安打、四球1、死球1、三振2、自責点2で降板となった。これが今季ワーストの8失点の序章となった。藤川監督は試合後、「決して最高ではないけど、今日のコンディションでは粘れた」と発言したが、それ以上の評価は避けた。
中継ぎに上がった門別も精彩を欠き、5回にはヤクルト奥川に打たれた二塁打を皮切りに内山に適時打、村上に2ランを浴び、この回だけで3失点。ヤクルト主砲への対応ができず失点を重ね、投手リレーは崩壊。さらに木下、岩貞も今ひとつピリッとしない内容で、終わってみればチーム全体で15安打、今季ワーストの8失点を記録した。
Tiktok動画はこちら
一方のヤクルト先発・奥川は7回を投げ4安打1失点、5安打で今季3勝目をマーク。被打率を抑えながら阪神打線を封じ、重圧のかかる神宮のマウンドをしっかり制した。クオリティスタートに値する好投だった。
阪神打線も手も足も出なかった。ヒットは散発4本のみ。自チームは打者近本、中野、森下、そして大山が各1安打ずつ。特に四番・大山は6号ソロ本塁打で唯一の得点をもたらしたが、それ以上に続くことができず、勝敗を左右する攻撃が機能しなかった。数少ない得点機も生かしきれず、結果的に1点止まりとなった。
藤川監督は試合後、「こういうゲームはしたくない。途中まではまだチャンスのある点差だったが、守りからのリズムを全くつくれなかった」と肩を落とし、「攻撃に転じる展開が難しかった」と振り返った。さらに、「切り替えて名古屋に行こうと思う」と語り、5日から始まる中日3連戦での立て直しを強調、「みんなで1試合1試合戦っている」と前向きな言葉を口にした。
今試合で特に目立ったのは守備とリリーフの不安定ぶりだ。投手が毎回先頭打者を出すことで守備陣もリズムを失い、併殺やアウト取りのミスなどもあって守備崩壊。「守りからのリズム」という理想がまったく実現されず、大きくリードを許したまま時間だけが過ぎていった。得点差は途中までは5点以下の展開だったが、守備の乱れが積もって最後には7点差にまで開いてしまった。
15安打中、ヤクルトの主力打者では村上が4安打3打点という圧巻の活躍。二番・内山、一塁手・北村恵もそれぞれ安打と得点に絡み、一発含めた効率的な攻撃で阪神投手陣を突き放した。一方阪神打線は散発ながらも四球も絡めて出塁はうまくできたが、返す得点力が伴わず静かな攻撃に終始した。
観客数は神宮に約2万8千人が詰めかけたが、詰めかけた虎キチにとっては失望の一戦となった。試合時間は約3時間28分。ヤクルトは打撃爆発と安定した投手陣、阪神は攻守にかけて絶不調といえる内容だった。今季リーグ戦60勝一番乗りをかけていた阪神だが、その夢は叶わなかった。
しかし、依然としてリーグではダントツの首位を走っているチーム。藤川監督が強調したように、神宮での悔しさを名古屋へ持ち越さず、次の3連戦での捲土重来が望まれる。
