6月14日、楽天モバイルパークで行われた交流戦、東北楽天ゴールデンイーグルス戦でまさかまさかのサヨナラ負けを喫し、5連敗となった。降りしきる雨の中、両軍合わせて5時間10分を戦い抜いた死闘は「5-4」で楽天の勝利というスコアで幕を下ろした。だが、スコア以上に衝撃的だったのは、これで阪神が「5試合連続で逆転負け」を喫したという事実であり、その記録が実に49年ぶりとなる不名誉な球団ワーストタイ記録であることだ。
この日、先制を果たしたのは阪神だった。3回表、2死一・二塁の好機で指名打者・豊田寛外野手(28)がプロ入り初のタイムリー二塁打を放ち、先制点を奪う。続く中野拓夢内野手(28)の適時打で1点追加し、序盤でリードを奪う立ち上がりを見せた。
先発は大竹耕太郎投手(29)が務め、持ち味の緩急と遅球を織り交ぜながら5回4安打1失点と粘り強い投球。しかし後を継いで7回にリリーフした桐敷が誤算。3失点で試合をひっくり返されてしまった。
阪神は粘り見せ、9回に糸原の押し出し四球で4-4の同点に持ち込む。だが、延長10回、再び悲劇が訪れる。7番手・岩貞祐太(33)がマウンドへ上がると、小深田と黒川に連打を浴び、2死一・二塁に。一転して迎えた石原の打席で132キロ直球のスライダーが左前に運ばれサヨナラ勝ちを許した。岩貞は「こんだけ長い試合で、敗戦につながる投球をしてしまって、本当申し訳ないです」と責任を口にした。
スタンドに詰めかけた阪神ファンは雨の中、必死に応援し続けた。藤川球児監督は9回にジャンパーを羽織り、菅投手に檄を飛ばすなど、苦境を跳ね返さんと懸命な采配を続けたが、救援陣の踏ん張りは及ばなかった。試合後、監督は「明日ですね」と短く言葉を絞り会見を終えた。
この日をもって5試合連続逆転負けは「76年8月1日~6日の巨人戦〜中日戦に次ぐ49年ぶり2度目の球団ワーストタイ記録」であり、交流戦前の堅実だったブルペンの信頼感も急失速。交流戦直前の救援防御率1.68から3.82へ上昇し、2点差リードをひっくり返されるケースが急増。直近5試合では4度も2点以上のリードを守り切れなかったという深刻な数字が残された。
データで見ると、阪神打線は計14安打を放ちながらも残塁15と効率に課題が残り、好機でのあと一本に泣いた。中野が6打数4安打1打点、佐藤輝が6打数1安打と低調で、好機の大山・中野・ヘルナンデスらがつなぐも拙攻連発だった。
功罪を分けたのは最後の一打と救援陣の崩れ。9回以降の踏ん張り、岩貞・桐敷の起用采配が明暗を分け、救援防御率の急上昇が象徴するように、阪神ブルペンはますます信頼性を失いかねない状態にある。
結局、この試合で貯金は一桁で「9」まで減少し、交流戦全体でも苦しい状況が続いている。藤川監督は会見で「選手は必死にやっている。明日、みんなで頑張ろう」と前向きな姿勢を崩さず、逆境からの巻き返しに意欲を見せるにとどまった。だが、圧倒的な勢いを誇った過去の栄光と比較すれば、今、阪神は“負の連鎖”と呼ぶしかない状況にある。果たして、この深い泥沼から抜け出せるのか。交流戦残り試合で、救援陣の立て直しと要所での粘りが、そのカギを握ることになるだろう。
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