神宮で輝いた“復活の光芒”──阪神・伊藤将司、約2年ぶり完封で掴んだ自信とチームへの貢献

神宮で輝いた“復活の光芒”──阪神・伊藤将司、約2年ぶり完封で掴んだ自信とチームへの貢献

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6月29日、真夏の日差しが照りつける神宮球場。阪神タイガースの先発左腕・伊藤将司が、東京ヤクルトスワローズ戦で圧巻の投球を見せ、2年ぶりの完封勝利を飾った。スコアは6-0。前日28日の試合に続き、チームはセ・リーグ17度目の完封勝利で連勝。6月の成績を11勝11敗の五分に戻して勢いに乗る中、復活を印象づけたのがこの男だ。

伊藤は先発ローテの居場所を確保しようと、今季はファームで再調整を重ね、失敗と挑戦を繰り返してきた。6月11日の西武戦(ベルーナドーム)で今季初先発を果たし、粘り強い投球で嬉しい白星。その後も着実に調子を上げ、ついにこの日、往年の輝きを取り戻した。

初回からそのトレースのような立ち上がりだった。二死一、二塁と相手に先制のチャンスを与えてしまった場面で、抜群のけん制でランナー刺殺。チームの流れを自らのプレーで引き寄せた。それ以降はピンチらしいピンチを許さず、安定感溢れる投球で失点を0に抑え込み、5奪三振を記録。結果的には9回121球、2安打3四球で完封。その内容は、文字通り「2年ぶり」の重みを持つ完封勝利だった。

 

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この日は打線も伊藤に援護射撃。初回、森下翔太が相手先発アビラから先制ソロ。5回には阪神打線が打者一巡の猛攻を見せ、大山悠輔、前川右京の連打に始まり、坂本誠志郎が中堅フェンス直撃のタイムリー。その後のスクイズ、犠牲フライで一挙4点を挙げてリードを広げた。その後も佐藤輝明が8回に今季最速の20号ソロでダメ押しし、流れを確実にものにした。

試合後、伊藤はヒーローインタビューで「赤羽選手にホームランを打たれた2年前の神宮がありましたが、(今日リベンジできて)良かったです」と感慨深げに語り、低めに丁寧に投げられたことを勝因に挙げた。さらに「カットボール中心でしたが、リードしてくれた坂本さんに感謝」と、捕手との信頼関係にも言及。攻撃面で見事に決めた5回のスクイズについても「頭に入れていた」と冷静に振り返った。最後まで「チャレンジする気持ちで投げられた」と自らの姿勢を語り、今後のローテ維持への決意も口にした。

この完封は、23年8月20日DeNA戦(横浜)以来、約2年ぶりの快挙。プロ2年目以降、苦しい時期を過ごした伊藤だが、今や中継ぎから再起を図り、先発として一定の地位を確立しつつある。今季開始以降はファームと1軍を行き来しながらも、自身を信じ続けた努力がこの1勝に凝縮されている。そんな伊藤の復調ぶりは、チームにも勇気と勢いを与えている。

またこの日は、オーダー変更も功を奏した。佐藤が三塁、森下が右翼、前川が左翼で起用されるなど、ベンチ采配が嵌り、総力戦で序盤から得点を重ねた。これでカード勝ち越しは2カードぶり、3連勝で6月の星を半ばまで戻した。連日の猛暑の中、選手たちは集中力を切らさず、勝利への執念を見せつけている。

伊藤将司──この日のヒーローは、投打の噛み合った展開を象徴する存在だった。リリーフ陣に無駄な投球イニングを作らず、9回最後まで仕事を全う。阪神はこの勝利でセ・リーグの首位を死守し、夏場の勝負どころへ大きな弾みをつけた。

試合後、ファンからは「伊藤復活おめでとう」「あのけん制見事だった」と称賛の声が上がり、ベンチでも拍手が鳴り止まない。伊藤自身も「暑い中応援ありがとう」とファンへ感謝を伝えた。

夏本番を迎えるまで、これ以上の故障者も出さず、チーム一丸となって乗り越えたいタイガース。今後の鍵を握る左腕・伊藤将司は、この日、戦力復帰を強烈に印象づけてくれた。敗れたヤクルトにとっては苦い完封負けだったが、阪神にとっては“復活の光芒”を示す1日。次回登板でどのような挑戦を見せるのか、期待は高まるばかりだ。

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