西勇輝は序盤4失点で4回途中KO・・・連勝ストップ

西勇輝は序盤4失点で4回途中KO・・・連勝ストップ

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首位を走る阪神が、神宮で足止めを強いられた。
9月2日のヤクルト20回戦は3-5の惨敗。今季最長タイの5連勝で乗り込んだ一戦だったが、序盤の4失点が最後まで重くのしかかった。この日はヤクルトの石川雅規が今季限りでの現役引退を発表。ヤクルトナインが石川の登場曲を使用するなど、チームとして特別な一日を戦う中、阪神は序盤から追う展開を強いられた。

先発は西勇輝。阪神打線はその前の一回表、近本、中野、森下が山野の前に3者連続の空振り三振。試合開始から6球団トップを走る打線が、いきなり3人で攻撃を終えた。西勇は初回、先頭の長岡を二飛に仕留めたが、1死から並木に左翼への二塁打を許す。続く西村の打球は右翼へ抜け、適時二塁打となって先制点を献上した。さらに宮本にも右前打を浴びて一、三塁。ここは赤羽を見逃し三振、内山を右飛に打ち取り、追加点こそ与えなかったが、立ち上がりから3安打を集められた。

痛かったのは二回だ。先頭の岩田に右前打を許し、松本直には四球。山野の送りバントで1死二、三塁とされ、長岡にも四球を与えて満塁。並木を空振り三振に仕留めて2死までこぎつけたものの、西村に再び捕まった。1-1からの3球目を右翼へ運ばれ、打球は前進して捕球を試みた森下の前で大きく弾んだ。森下は処理できず、走者3人が生還。記録は失策ではなく、走者一掃の3点適時二塁打だった。

これで0-4。西村には初回の1点適時二塁打と合わせ、わずか2打席で4打点を許した。ヤクルトは走塁でも積極的だった。二回に岩田が二盗を決め、三回には再び出塁した岩田が二盗、続けて三盗。四回には並木も二盗を成功させ、この試合で計4盗塁を記録した。

西勇は三回を無失点で切り抜けたが、四回も山野の左前打、長岡の四球で無死一、二塁。並木の送りバント失敗で1死となったところで藤川球児監督が動き、桐敷にスイッチした。西勇は3回1/3、85球、7安打、3奪三振、3四球、4失点。今季4敗目を喫した。

この登板で西勇は連続試合先発登板を306試合に伸ばし、この日に引退を表明した石川に並ぶプロ野球2位タイとなった。ただ、節目を白星で飾ることはできなかった。二回の西村の打球についても守備に責任を求めず、「誰かのミスとかそういうことじゃなくて最少失点で乗り切りたかった」と自らに矢印を向けた。藤川監督も「一つずつ丁寧には投げていましたね」と振り返った。4失点という結果は残ったが、ベンチも右腕の投球そのものを全面的に否定してはいなかった。

森下が2点打で反撃も、山野の前に打線が沈黙

4点を追う阪神に、三回ようやく反撃の糸口が生まれた。二回表も佐藤輝が三邪飛、大山が捕邪飛、坂本が左飛で3人。二回まで6人で攻撃を終え、山野から一人の走者も出せていなかった。

三回、先頭のディベイニーは左飛に倒れたが、元山が死球で出塁。西勇がきっちり送りバントを決め、2死二塁とした。近本が四球を選び、中野が中前打。2死満塁で打席に入ったのは3番・森下だった。

ここで森下が粘った。フルカウントまで持ち込み、山野の8球目を右前へ。元山、近本が生還し、一気に2-4と2点差に詰め寄った。森下にとっては死球による左前腕部打撲から復帰後、初の適時打。二回の右翼守備では西村の打球を処理できなかっただけに、直後の打席で2点をたたき出した。試合後は「打てて良かったです」と短く振り返った。

なおも2死一、三塁。一発が出れば逆転という場面で4番・佐藤輝明が打席に入ったが、0-2から空振り三振。ここで一気に追いつくことはできなかった。

この日、5月31日以来の先発出場で来日初の左翼スタメンとなったディベイニーは、左飛、遊ゴロ、中飛の3打数無安打。元山も死球で一度出塁したものの、以降は空振り三振、左飛だった。藤川監督はディベイニーの起用について、試すためではなく「勝負」としての選択だったと説明している。

そして、この三回が阪神打線にとって最大の攻めどころとなった。

山野は森下の適時打後、佐藤輝を空振り三振。四回は大山を右飛、坂本を見逃し三振、ディベイニーを遊ゴロ。五回も元山を空振り三振、代打・福島を右飛、近本を二飛に封じた。六回は中野を遊ゴロ、森下を見逃し三振、佐藤輝を空振り三振。七回も大山を中飛、坂本を見逃し三振、ディベイニーを中飛と、森下の適時打の後は最後の13打者を連続で退けた。

山野の投球内容は7回123球、被安打2、9奪三振、1四球、1死球、2失点。森下の適時打は、阪神にとって山野から15イニングぶりに奪った得点だったが、その後は一人も走者を出せなかった。

近本は3打数無安打1四球。森下は適時打を放ったものの、初回は空振り三振、六回は見逃し三振。佐藤輝は三邪飛、空振り三振、空振り三振と七回まで快音なし。大山、坂本、ディベイニー、元山にも安打は出なかった。山野に対し、阪神が七回まで放った安打は三回の中野、森下の2本だけだった。

藤川監督は山野について「力強い投手」「タフなピッチャー」と評価。今後も対戦が見込まれる左腕だけに、「また次回以降ですね」と攻略を先へ持ち越した。

六回には森下が外角球を見逃して三振となり、判定を巡って深谷球審との間に緊張感が漂う場面もあった。次打者の佐藤輝が間に入り、事態は収束。森下は2点打を放ちながら、その後の2打席は見逃し三振、三併打に終わった。試合後は「頑張ります」と切り替えを口にした。



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救援陣が踏ん張る 桐敷、岡留、神宮が流れを渡さず

序盤で4点を失いながら、阪神は救援陣が追加点を最小限に抑えた。

四回1死一、二塁で西勇からバトンを受けた桐敷は、西村を右飛に打ち取った。二塁走者・山野が三塁へ進み、2死一、三塁。さらに並木の盗塁、宮本への死球で満塁となったが、赤羽を右飛に仕留めて無失点。2点差を保ったまま攻撃へつないだ。

五回からはセベリーノ。先頭の内山に内野安打を許し、岩田の二ゴロで1死二塁。松本直に0-2から中前適時打を浴び、2-5と再び3点差に広げられた。それでも後続を断ち、六回は並木を二ゴロ、西村を右飛、武岡を空振り三振。2回を2安打1失点にまとめた。

七回は岡留。赤羽を空振り三振に取った後、内山に左翼への二塁打、岩田に四球を与えて1死一、二塁としたが、松本直を空振り三振、代打サンタナを三ゴロ。無失点で切り抜けた。

八回は神宮が長岡を遊直、並木を右飛。2死から西村にこの日3本目となる中前打を許したものの、武岡を投ゴロに仕留め、スコアを5-2のまま九回へつないだ。

桐敷、セベリーノ、岡留、神宮の4投手で4回2/3を1失点。桐敷は2/3回を無安打無失点、セベリーノは2回32球で2安打2奪三振1失点、岡留は1回19球で1安打2奪三振1四球無失点、神宮は1回18球で1安打無失点だった。

この点について阪神OBの井川慶氏も救援陣に注目した。西勇についてはボール自体が悪かったわけではなく、不運な当たりも重なってリズムをつくりにくかったと分析。その上で、追う展開でもリリーフ陣が粘れる点に阪神投手陣の厚みが表れていると評価した。

ヤクルトは五回に松本直の適時打で加点したものの、六回以降は無得点。阪神の救援陣が踏ん張ったことで、点差は3点のまま最終回まで動かなかった。勝ちパターン以外の投手が試合を壊さなかったことは、敗戦の中で残った一つの材料だった。

佐藤輝が意地の32号 敗戦でもマジックは19へ

八回、阪神は山野に代わった清水の前に元山が左飛、代打・髙寺が空振り三振、近本が左飛。三者凡退に終わり、残された攻撃は九回だけとなった。ヤクルトのマウンドにはウォルターズ。3点差。先頭は2番・中野だった。

中野が中前打で出塁し、最後の反撃が始まるかに見えた。しかし森下は三塁へのゴロ。5-4-3の併殺となり、一気に2死走者なしとなった。

ここで打席に立ったのが佐藤輝だ。

2ボールからの3球目。ウォルターズの低めのシンカーを捉えた打球は左中間スタンドへ消えた。32号ソロ。2試合連続の本塁打で、森下を抜きリーグ単独トップに立った。七回まで三邪飛、空振り三振、空振り三振。山野の前に3打席無安打2三振だった4番が、最後の最後に一振りで存在感を示した。

本人も「いい形で打てた」と手応えを口にした。2戦連発で32本塁打とし、本塁打争いでは単独トップ。打率、本塁打、打点の打撃3部門でリーグトップに立ち、通算500打点にもあと1と迫った。勝敗をひっくり返す一発ではなかったが、タイトル争いという面でも重みのある一振りとなった。

これで3-5。さらに大山がフルカウントから四球を選び、ウォルターズの暴投で二塁へ進む。坂本が本塁打を放てば同点というところまで迫った。しかし最後は1-2から空振り三振。反撃は1点止まりとなり、ゲームセット。阪神の連勝は5で止まった。

それでも藤川監督はさばさばと振り返り、前を向いた。九回2死から佐藤輝が本塁打を放ち、大山も四球でつないだ。その展開を踏まえて「前向きにまた明日いけると思いますね」と次戦へ目を向けた。「ゲームとしては悪い形ではなかった」とも語り、最後まで攻撃を続けた姿勢を受け止めた。

最終スコアは3-5。阪神は29打数4安打、11三振、2四球、1死球。打点を挙げたのは三回の森下の2点適時打と九回の佐藤輝の本塁打だった。一方のヤクルトは34打数11安打、4四球、1死球、4盗塁。西村が初回に先制の適時二塁打、二回には走者一掃の3点適時二塁打。五回には松本直が中前適時打を放ち、必要な場面で得点を重ねた。投げては山野が7回2安打2失点、9奪三振で今季10勝目。阪神は終盤まで食い下がったが、序盤につけられた差を埋めることはできなかった。

ただし、この日は2位・巨人もDeNAに1-2で敗戦。阪神は自力でマジックを減らすことはできなかったものの、優勝マジックは19となった。5連勝はいったん止まったが、数字は一つ前へ進んだ。

序盤の4失点、山野に封じ込まれた打線という課題ははっきり残った。一方で、森下の復帰後初適時打、ビハインドを支えた救援陣、そして九回2死から飛び出した佐藤輝の32号もあった。

勝てなかった一戦にも、次戦へ持ち込めるものはある。藤川監督が「前向き」と表現したのは、最後まで試合を終わらせず、投手陣も追加点を最小限にとどめた内容を見てのことだった。連勝は止まった。だが、優勝へ向かう阪神の9月は、この一敗で終わるわけではない。神宮で突きつけられた課題をどう返すのか。首位・阪神の次の戦いが、すぐに始まる。

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