「今、野球楽しい?」石井を変えた1つの言葉

「今、野球楽しい?」石井を変えた1つの言葉

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プロの世界で生き抜いていくためには、過酷な状況でも耐え忍ぶ事が必要です。もちろん苦しくつらい時間が続くのですが、そこで大事なのは野球を愛する気持ちなのでしょう。はじめてボールを握った時、バットを振った時の感情を忘れずに持ち続ける事が、大きなモチベーションとなるのですね。

阪神・石井の“言動力” 1年前の夫人の言葉を支えに続ける“後悔のない選択”
スポーツニッポンより)

 スポニチ大阪版では阪神の日本一企画として、日本シリーズ第7戦翌日の11月6日付で各選手の今年誰かに言われた印象深い言葉を「言動力」として取り上げた。記者は石井を取材。「今年じゃなくてもいいですか?」と前置きしつつ、「僕が一番変わった言葉」という夫人の言葉を明かしてくれた。

 昨季のヤクルトとの開幕2戦目でシーズン初登板するも、オスナに2ランを被弾。新人だった21年も開幕戦で失点していた右腕は「またか…俺、このまま終わっちゃうのかな」と打ちひしがれた。「表情に出してしまうタイプ」で、自宅に帰ってからも悔しさを隠しきれず。独立・高知時代からの付き合いの夫人に、寝室で「今、野球楽しい?」と聞かれてハッとした。

 「高知の時はもっと楽しそうに野球していたよ、マウンドの表情とか。もっと楽しんでやって欲しいな。その世界にいれることがすごいことなんだから、後悔なく楽しんで欲しい」

 厳しいプロの世界で、いつしか忘れかけていた感情だった。今季は44登板で1勝1敗19ホールド、防御率1・35と飛躍。ブルペン待機中に「打たれたらどうしよう」と不安が脳内をよぎったときは、その度に夫人の言葉を思い出した。「どうしようってなっているときに、もう1人上から客観視している自分をつくって。“大丈夫だよ。打たれるくらいなら、自分の後悔のない選択をしようよ”って。そこに奥さんの言葉は刺さった」。“後悔のない選択”をするために、打者の仕草の分析や配球の勉強、捕手とのコミュニケーションを徹底し、今季の好結果につなげた。

 「そういうことを考えないと、長くプロでできないんじゃないかと思っているんで。ただ言われたとおりに投げるだけでは(いずれ通用しなくなる)。キャッチャーがボールを持っているわけじゃないし、責任を取るのは自分しかいないんで」

 キャリアハイの成績でも、2度の離脱があっただけに満足はしていない。筋トレ好きかつ、確固とした哲学を併せ持つ右腕は来季も“後悔のない選択”をし続け、ブルペン陣の屋台骨となる覚悟だ。

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