長いシーズン、身体をボロボロにしながら戦い抜いたのは選手だけではありません。筒井コーチは練習時にアキレス腱断裂の大怪我を負いながらも、最後まで戦い抜きました。さすが闘将・星野仙一の甥っ子だけの事はありますね。
【虎になれ】アキレス腱断裂のまま完走…星野仙一さん命日に明かす、阪神筒井壮コーチのド根性
(日刊スポーツより)
昨年、日本一に輝いた阪神。湯浅京己、梅野隆太郎らの離脱はあったものの主軸打者などレギュラー陣に大きな故障がなかったことがひとつの勝因とも言える。そんな中「アキレス腱(けん)断裂」の大けがを負っていた人物がいる。
一塁コーチを務める外野守備走塁コーチ・筒井壮だ。夏場過ぎから歩き方がおかしい。聞くと「終わってから話します」。実は8月8日巨人戦(東京ドーム)の練習中、外野ノックを放った際に断裂したという。
「パチッと音がした。コーチなのに…という人もいるけど練習は同じ」。我慢していたが9月に入り、病院に行くと「すぐに手術しないとダメ」と言われた。そこで脳裏に浮かんだのは「離脱はできない」ということだ。
「野球人生で優勝の経験がなかったし、チームを離れることだけはしたくなかった。このチャンスを逃してなるかと」
指揮官・岡田彰布に相談すると「おお。足悪そうやったもんな」。話し合いの末、日本シリーズまで続投し、終了後に手術すると決めた。当初は痛みでうずき眠ることもできなかった。それでも「慣れました。トレーナーのおかげ」。テーピングで固定し、日本一達成の日までコーチスボックスに立ち続けた。
その代償は大きかったようだ。腫れがひどく手術を延期する羽目に。結局、11月30日になってようやく手術。12月12日に退院し、翌13日には車椅子に乗って家族サービスのため、ハワイ優勝旅行に旅立った。
現役生活のスタートは中日の筒井。それもあり、前監督・矢野燿大の信頼が厚かった。岡田が新たに就任したとき、少し緊張していたという。「周囲から難しい方と聞いてたから。でも実際に接してみたらイメージが違う。22年までのシーズンを見てくれていたみたいで最初に話したとき『おまえはよう頑張ってる。自分の仕事してくれたら、それでエエ』と言われて」
岡田のスタッフとしてチームを支え、日本一にたどり着いた。狙うはもちろん連覇だ。「やるのは選手ですけどね。研究もされるだろうし、いいアドバイスができるように」。
4日は闘将・星野仙一の命日だった。筒井は星野のおいだ。「阪神で日本一になったんだから、その意味で(岡田)監督はおじを超えたと思う」。足に装具をつけ、リハビリを続ける筒井は笑顔で話した。(敬称略)
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