25年シーズン、飛躍を遂げた虎戦士たち

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2025年、阪神タイガースは 143 試合を戦って 85勝 54敗 4分、勝率 .612 でセ・リーグ優勝を果たした。チームの優勝を支えたのは、主力として1年間出場し続けた選手たち。各選手が試合の流れを変える「瞬間」を持ち、ドラマを創ったからこそ、2年ぶりのリーグ優勝はより価値のあるものになった。以下、8選手の数字と、記憶に残るシーンを交えて振り返る。

佐藤輝明 — 最終戦を決めた40号弾

成績
139試合出場/149安打/40本塁打/102打点/打率.277/出塁率.345/長打率.579/OPS.924
セ・リーグ本塁打王・打点王。

ハイライト:10月2日・対ヤクルト(甲子園)
シーズン最終戦で放った右翼スタンドへの40号2ランが、阪神打線の迫力を象徴した。100打点の大台に乗せた一撃は、チームの優勝を飾る勝利の決定打。打球がライト席へ吸い込まれた瞬間、甲子園全体が歓喜に包まれた。主砲としての責任を果たし、シーズンを完璧に締めくくった一打だった。


森下翔太 — 巨人との直接対決で見せた勝負強さ

成績
143試合出場/151安打/23本塁打/89打点/打率.275/出塁率.350/長打率.463/OPS.813

ハイライト:8月29日・対巨人(東京ドーム)
巨人との終盤戦直接対決で、森下が先制のソロ本塁打を放ち、チームの勢いを引き出した。直後には佐藤輝明もアーチを描き、2者連続ホームランとなる。森下の一打は打線の口火を切り、勝利へとつながる流れを作った。シーズンを通してチャンスに強く、この試合はその象徴となった。


近本光司 — 打線を動かしたスピードスター

成績
140試合出場/160安打/25二塁打/4三塁打/3本塁打/34打点/打率.279/出塁率.348/盗塁32(盗塁王)

ハイライト:9月15日・対中日(甲子園)
初回、近本がライト前ヒットで出塁し、すかさず二盗を成功。相手バッテリーに圧力をかけ、先制点の呼び水となった。続く打者のタイムリーで生還し、序盤からリードを奪う形を作った。走塁と出塁でリズムを与える“攻撃の起点”としての役割を体現した一戦だった。

 

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中野拓夢 — 打線を支えた安定感

成績
143試合出場/150安打/18本塁打/30打点/打率.282/出塁率.339/長打率.328/OPS.667

ハイライト:5月26日・対広島(マツダスタジアム)
2点を追う5回、無死一塁から中野がライトスタンドに放った2ランで同点。打線が停滞する展開の中、自ら流れを変える一発となった。この試合の一打でチームは再び勢いを取り戻し、逆転勝ち。勝負強さと粘りを兼ね備えた中野らしい働きが光った。


村上頌樹 — エースとしての締め

成績
26試合登板(先発)/14勝4敗/防御率2.10/投球回175.1/奪三振144/WHIP1.00

ハイライト:10月2日・対ヤクルト(甲子園)
最終戦の先発登板で7回2失点の快投を見せ、チームの優勝を決定づける14勝目を挙げた。丁寧なコーナーワークと制球力でヤクルト打線を封じ、シーズンを通じての安定感を象徴する内容。エースとして1年を締めくくる完璧な登板だった。


髙橋遥人 — 復活を告げる快投

成績
8試合登板(先発)/3勝1敗/防御率2.28/投球回43.1/奪三振48

ハイライト:7月27日・対DeNA(甲子園)
左肘の故障から復帰した髙橋が、DeNA打線を6回無失点に抑えて復活勝利。伸びのあるストレートと鋭いスライダーで打者を翻弄し、完全復活を印象づけた。マウンド上の気迫とリズムがチーム全体を引き締め、シーズン後半戦のローテ安定につながった。


才木浩人 — 負けない右腕の安定感

成績
24試合登板/12勝6敗/防御率1.55/投球回157.0/奪三振122/WHIP0.97

ハイライト:6月8日・対広島(甲子園)
交流戦明け直後の登板で8回無失点。切れのあるストレートで三振を奪い、広島打線を寄せつけなかった。勝ち星こそチーム打線に恵まれなかったものの、圧倒的な制球とテンポで試合を支配。シーズンを通じ、先発ローテの中軸として信頼を確立する投球だった。


石井大智 — 連続無失点記録を伸ばした巨人戦

成績
53試合登板/1勝0敗9セーブ36ホールド/防御率0.17/投球回53.0/奪三振42

ハイライト:8月17日・対巨人(東京ドーム)
8回裏、無死一塁のピンチで登板し、2者連続三振を奪って切り抜けた。この1イニング無失点で自身の連続無失点記録を40試合に伸ばし、球団新記録を樹立。淡々としたマウンドさばきと冷静な制球が光り、リリーフエースとしての地位を決定づけた試合となった。


総括

2025年の阪神タイガースは、投打のバランスが極めて高く、主軸の爆発力と投手陣の安定が噛み合った。近本光司と中野拓夢が得点の流れを生み出し、佐藤輝明と森下翔太が中軸で打ちまくる。
投手陣では村上頌樹・才木浩人が盤石の先発ローテを形成し、髙橋遥人が戦線復帰。終盤は石井大智の鉄壁リリーフが試合を締めた。

数字と勝負所の一打が噛み合ったこのシーズン、彼ら8人の存在が「2年ぶりのリーグ優勝」という結果を決定づけた。

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