阪神が、またしても日本ハムの前に沈んだ。2026年5月27日、甲子園球場で行われたセ・パ交流戦2回戦。阪神は日本ハムに2-5で敗れ、前日の0-4での完封負けに続く連敗となった。聖地に詰めかけた4万2635人の前で、虎は12安打を放ちながら2得点。前日は7安打無得点、この日は12安打2得点。数字上は前夜よりも多くの走者を出したが、勝負どころで得点に結びつける力は日本ハムが上回った。攻めても取り切れず、守っても踏ん張り切れない。交流戦序盤から、パ・リーグ勢の実力を真正面から浴びる形となった。
試合は阪神が先手を取った。2回裏、二死から木浪が右翼線へ二塁打を放って好機を作ると、坂本が左前へ適時打。阪神が1点を先制した。前日は日本ハム先発・伊藤大海に9回13奪三振の完封を許し、最後まで本塁が遠かっただけに、この先制点は流れを引き寄せたい一打だった。序盤の先発・大竹耕太郎も落ち着いた内容を見せた。1回表は水野を三直、エドポロを二飛、カストロを遊ゴロに抑えて三者凡退。2回表もレイエス、万波、野村を退けた。3回表は上川畑に中前打を許し、加藤貴の犠打で二塁へ進められたが、水野を二ゴロに仕留めて無失点。4回表もエドポロ、カストロ、レイエスを抑えた。
だが、阪神は追加点を奪い切れなかった。3回裏には二死から中野が二塁内野安打、森下が左前打で続き、一、二塁の好機を作ったが、佐藤輝が一ゴロ。4回裏には大山の中前打、坂本の左二塁打、髙寺の申告敬遠で二死満塁としたが、大竹が二ゴロに倒れた。2回の先制後もチャンスは作った。安打も出た。だが、スコアボードに追加点は刻めない。ここに、この日の阪神の苦しさが凝縮されていた。前日は伊藤の前に無四球13三振で封じられたが、この日は走者を出しながら、あと一本が出なかった。
交流戦は、普段のリーグ戦とは違う相手との戦いになる。投手の球筋、打者の間合い、守備の動き、攻撃のリズム。すべてに普段とは異なる要素がある。その中で阪神は、前日に伊藤の完封劇を許し、この日は加藤貴之を中心とした日本ハム投手陣の継投に封じ込まれた。加藤貴は5回を投げて7安打2失点。それでも阪神は主導権を握り切れなかった。日本ハムは5回から堀、島本、田中正義、柳川とつなぎ、阪神の反撃を2点で止めた。阪神は12安打を放ったにもかかわらず、得点は坂本の適時打と森下のソロ本塁打による2点だけ。安打数だけでは測れない勝負強さの差が、はっきりと表れた。
前日に続き、阪神は攻守両面で日本ハムに力負けした。好機を作っても、相手投手陣を一気に崩すところまで至らなかった。守備では、この日は2失策が失点に絡んだ。5回表の逆転劇では、髙寺の悪送球、坂本の悪送球が重なり、大竹の自責点は1ながら3点を失った。日本ハムは得点機を逃さず、阪神は得点機を生かし切れない。前夜の0-4、そしてこの日の2-5。2試合を通して見れば、単なる接戦の取りこぼしではなく、交流戦でぶつかったパ・リーグの圧力に押し返された連敗だった。
5回に暗転 先制ムードを消した守備の乱れと日本ハムの集中打
試合の流れを大きく変えたのは5回表だった。阪神は1-0とリードしていた。先発・大竹は4回まで無失点。日本ハム打線に対して丁寧にアウトを重ね、試合を作っていた。ところが、5回に一気に暗転する。先頭の万波に中堅への二塁打を許すと、野村を右飛、上川畑を空振り三振に仕留め、二死までこぎつけた。ここで進藤に四球を与えて二死一、二塁。打席には投手の加藤貴。ここで加藤貴に中前適時打を許し、同点に追いつかれた。
さらに、この場面で阪神の守りが乱れた。加藤貴の中前適時打で同点とされた後、髙寺の悪送球が絡み、走者は二、三塁へ進んだ。二死二、三塁。なおもピンチは続いた。続く水野に左前適時打を浴び、日本ハムが勝ち越し。スコアは1-2となった。なおも二死一、三塁の場面で、坂本の悪送球が出て三塁走者が生還。阪神はこの回、一気に3点を失った。記録上、大竹の5回3失点のうち自責点は1。だが、スコアは1-3。試合の主導権は完全に日本ハムへ移った。
この5回表には、攻守の差がはっきりと出た。日本ハムは二死から四球を絡め、投手の加藤貴が同点打を放ち、水野が勝ち越し打を放った。阪神は二死まで取りながら、そこから止め切れなかった。さらに守備の乱れが重なり、最少失点で踏みとどまることもできなかった。前日に続き、日本ハムはチャンスを得点へ変える力を見せた。前日は6回にレイエスの先制ソロ、7回にカストロの2点適時打などで試合を決めた。この日も5回に二死から得点を重ね、阪神のリードをひっくり返した。
阪神にとって痛かったのは、攻撃で作ったチャンスを追加点につなげられていなかったことだ。2回に1点を先制しながら、3回、4回の好機を逃した。ここで追加点を奪えていれば、試合の展開は違うスコアで進んでいた。しかし、結果として5回表の3失点で一気に逆転を許した。野球は記録に残る安打数だけでは勝てない。得点圏で打つこと、相手のミスに乗じること、守備のミスを最小限に抑えること。そのすべてで、この回は日本ハムが上回った。
それでも阪神は、直後の5回裏に反撃した。立石が三塁失策で出塁したが、中野は二ゴロ併殺。二死走者なしとなり、流れが切れたかに見えた。ここで森下が左翼席へ12号ソロ本塁打を放つ。スコアは2-3。甲子園の空気が再び熱を帯びた。前日は無得点に終わった打線にとって、この一発は貴重な得点だった。森下はこの日、4打数2安打1打点1四球。チームが苦しむ中で、結果を残した打者の一人だった。
ただ、反撃はこの1点で止まった。森下の一発で1点差に迫った後、佐藤輝は二塁失策で出塁したが、大山は左飛。なおも同点には届かなかった。日本ハムはリードを奪った直後に1点を返されたが、崩れなかった。加藤貴は5回を投げ切り、勝利投手の権利を持って降板。阪神は7安打を浴びせながら、5回まで2得点にとどまった。前日に続き、日本ハム投手陣は要所で踏みとどまり、阪神打線は要所で押し切れない。この構図が、2日連続で勝敗を分けた。
12安打でも2点 走者を出しても崩せなかった日本ハム継投
阪神はこの日、前日の沈黙から一転して12安打を放った。中野は5打数3安打。森下は本塁打を含む2安打。坂本も先制適時打を含む2安打。佐藤輝、大山、木浪、髙寺、代打ディベイニーにも安打が出た。チーム全体で見れば、決して打てなかったわけではない。だが、試合後に残った数字は2得点。安打数で日本ハムの10安打を上回りながら、得点では3点差をつけられた。ここに、攻撃面での力負けがあった。
3回裏は中野、森下の連打で二死一、二塁。6回裏は髙寺、ディベイニーの連打で二死一、二塁。7回裏は中野の三塁内野安打、佐藤輝の右前打で走者を出した。9回裏も二死から中野の左前打、森下の四球で一、二塁を作った。好機は一度ではなかった。複数回にわたって走者を出し、日本ハム投手陣に圧をかける場面はあった。しかし、決定打は坂本の2回の適時打と森下の5回のソロだけ。つながりを欠いた攻撃は、最後までスコアを押し上げられなかった。
日本ハムの継投も、阪神の前に立ちはだかった。先発・加藤貴は5回77球、7安打1奪三振1四球2失点。数字だけを見れば、阪神が攻略の糸口をつかんでいたようにも見える。しかし加藤貴は、失点を2点に抑えてマウンドを降りた。6回からは堀が登板。阪神は髙寺とディベイニーの安打でチャンスを作ったが、立石が二飛。7回は島本から中野、佐藤輝が安打を放ったが、森下の併殺などで無得点。8回は田中正義の前に三者凡退。9回は柳川に対し二死一、二塁まで迫ったが、最後は佐藤輝が空振り三振に倒れた。
阪神の攻撃は、走者を出すところまではできていた。だが、走者をかえすところで止まった。前日の0-4では、日本ハム先発・伊藤に13三振を奪われ、無四球完封を許した。この日は三振数こそ4と少なく、四球も2つ得た。しかし、結果は2得点。攻撃の形は前日と異なっても、得点を奪い切れないという結末は変わらなかった。パ・リーグの投手陣に対し、阪神は2試合続けて主導権を握るだけの得点力を示せなかった。
特に痛かったのは、得点直後や反撃機の後に畳みかけられなかった点だ。2回に先制した後、3回、4回と好機を逃した。5回に森下の本塁打で1点差とした直後も、続く打者がつながらなかった。6回には二死一、二塁、7回にも走者を出しながら無得点。9回も一発が出れば同点の場面まで持ち込んだが、最後の一本は出なかった。事実として言えるのは、阪神が12本の安打を得点に変え切れなかったということだ。
日本ハムは、失策が2つありながらも、決定的な失点にはつなげなかった。阪神も相手の失策で走者を得たが、そこから大量点にはできなかった。5回裏は立石が失策で出塁した直後に中野が併殺。佐藤輝も相手失策で出塁したが、得点にはつながらなかった。相手の隙を突く力という点でも、この日は日本ハムが阪神を上回った。阪神は相手のミスを得点に結びつけられず、自軍のミスは失点に直結した。攻守の差は、こうした細部にも表れていた。
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7回に再び突き放される 攻守で上回られた連敗の重み
1点差で迎えた7回表、阪神は及川雅貴をマウンドに送った。スコアは2-3。まだ試合は分からない。阪神が次の1点を取れば同点、日本ハムが取れば流れは大きく傾く。その大事な回で、再び日本ハムが得点力を見せた。先頭の上川畑が右前打で出塁。進藤は投ゴロ、五十幡は一塁内野安打。水野の二ゴロなどで二死一、三塁となり、ここで奈良間が右前適時打。日本ハムが4点目を奪った。さらに二死一、三塁からカストロが左前適時打。スコアは2-5。阪神は1点差から一気に3点差へ突き放された。
この7回も、前日から続く日本ハムの勝負強さを象徴していた。前日は7回表、代打カストロの2点適時打などで阪神を突き放した。この日も7回表に奈良間、カストロの連続適時打で2点を追加した。試合終盤、リードしている側がさらに点を奪う。追う側の反撃ムードを断つ。日本ハムは2試合続けて、その形を作った。阪神は前日も7回に3失点、この日も7回に2失点。交流戦の2試合で、終盤の踏ん張りどころを相手に制された。
及川の投手成績は1回20球、打者7人、被安打4、失点2、自責点2。7回だけで4本の安打を浴びた。続く8回は畠が登板し、矢澤に四球を与えたが、上川畑の投直で一塁走者も戻れず併殺となり無失点。9回は門別が進藤、五十幡、水野を抑えて無失点だった。終盤の8、9回はゼロでしのいだが、7回の2失点が最後まで重くのしかかった。阪神は5回裏に森下の本塁打で1点差に迫っていただけに、7回の追加点は痛恨だった。
攻守とも力負けだというのは、この2試合の内容を見れば明らかだ。攻撃では、前日が7安打無得点、この日が12安打2得点。安打を放っても、得点につながらない。相手投手を追い詰めても、最後の一本で仕留められない。守備では、この日は5回に2つの悪送球が失点に絡んだ。投手陣も前日は7回に3失点、この日は7回に2失点。日本ハムは少ない場面を確実に得点へつなげ、阪神はチャンスを生かし切れず、失点場面ではミスも重なった。
9回裏、阪神は最後に粘りを見せた。二死から中野が左前打で出塁し、森下が四球を選ぶ。一、二塁。打席には佐藤輝。一発が出れば同点という場面まで持ち込んだ。しかし、最後は空振り三振。反撃は届かず、試合終了となった。日本ハムの柳川がセーブを挙げ、阪神は2-5で敗れた。先制し、12安打を放ち、終盤にも走者を出した。それでも勝てない。むしろ、得点機を逃した分だけ、敗戦の重みは増した。
交流戦はまだ始まったばかりだが、阪神にとってこの日本ハム2連戦は厳しい出だしとなった。前日は伊藤大海に完封され、0-4。この日は先制しながら、5回に守備の乱れも絡んで逆転を許し、7回に突き放されて2-5。2試合合計で阪神は19安打を放ちながら2得点、日本ハムは19安打で9得点。安打数は同じでも、得点効率には大きな差が出た。まさに攻守の勝負どころで、阪神は日本ハムに上回られた。
甲子園で浴びた連敗は、やはり痛い。打線は走者を出しながら決定力を欠き、守備は失点場面で乱れ、投手陣は終盤の勝負どころで追加点を許した。日本ハムは前日にエースの完封で試合を支配し、この日は先制を許しながらも中盤に逆転し、終盤に突き放した。阪神は2日続けて、パ・リーグの実力を突きつけられた。交流戦連敗発進。突きつけられたのは攻守ともに相手に上回られたという事実と、次戦で巻き返すしかないという現実だった。
