ベイスターズの主砲・牧の逆転2ランが飛び出した時、ベンチには“またか・・・”と不穏な空気が流れたかもしれません。それでもこの日のタイガースは違いました。8回に同点に追いつき、さらにチャンスで木浪が値千金の2点タイムリーで試合をひっくり返しました。苦手意識も払拭できたのではないでしょうか。
阪神・木浪V撃でハマスタ連敗「13」で止めた 「スタンドにもし自分がいたら」熱い心で頭は冷静
(デイリースポーツより)
「横浜DeNAベイスターズ2-5阪神タイガース」(4日、横浜スタジアム)
ついに鬼門を突破した。阪神は八回、木浪聖也内野手(29)が2死一、二塁から、右翼フェンス直撃の勝ち越しの2点適時二塁打を放つなど一挙4点を奪って逆転勝利。3位・DeNAとの差を7ゲームに広げた。昨シーズンから横浜スタジアムでは13連敗中だったが、446日ぶりの白星。負の連鎖を断ちきった虎が、この勢いで一気に突っ走る。
鬼門撃破へ執念の一撃となった。ハマスタ連敗脱出を信じ、ボルテージが最高潮に高まった虎党の期待に木浪が応えた。三塁へのヘッドスライディングを決めると、左膝をついたままで右手人さし指を沸きに沸くベンチへ向ける。「行くだけだと思ってたので、思いっきり行った結果がああいう結果になって良かったです」と殊勲打を誇った。
1点ビハインドの八回、同点に追いついた後の2死一、二塁で打順が巡った。3球目のフォークを見逃したが、続けてきた134キロのフォークを捉えた。打球は前進していた蝦名の頭上を襲う。右翼フェンス直撃の適時二塁打で価値ある2点を積み上げて、処理にもたつく蝦名のミスを突いて三塁を陥れた。
「ずっと勝てなかったというのはみんな分かってますし、今日のこの勝利はすごい大きいと思うので、このまま乗っていけたらなと思います」。今季DeNA戦打率・353で相性の良さを勝負どころで光らせ、ハマスタの呪縛を解き放った。
四回にも坂本の先制打の勢いをつなぐように、中前打をマーク。前日の3日・中日戦(バンテリン)では猛打賞を記録しており、2試合連続複数安打で連勝に貢献し「打てるときに打たないと、チームも勝てないと思うので本当に良かったです」とうなずいた。8月の月間打率は・400に上昇し、“夏男”の働きぶりを数字が証明する。
チャンスで打席に入る木浪は、心が燃えていても頭は冷静だ。「スタンドにもし自分がいたら、自分のことをどう思うか」-。集中力を高める中でスタンドに目をやって、自分を俯瞰(ふかん)してからバットを構える。この日も迎えた勝ち越しの好機に熱くなり過ぎず、最高の結果を引き寄せた。
九回には山本のゴロをスライディングで好捕し、2アウト目をもぎとって勝利を決定づけた。「しっかり準備して試合に臨んで、まずは守りからのイメージで毎日やってるので。今日は助けられる守備ができたと思います」。背番号0が攻守で存在感を放つ分だけ、猛虎がアレへ近づく。
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