阪神タイガースは6月8日、甲子園球場で行われた交流戦オリックス戦で8-1と圧勝し、関西ダービーを3連勝で飾った。この試合最大の主役は、もちろん4番・佐藤輝明だ。3点リードの迎えた8回1死満塁。「一発いったろう」という強い思いを胸に打席に立つと、川瀬の145キロ直球を豪快に捉え、バックスクリーン右へ第17号グランドスラムを叩き込んだ。観客4万2631人の前で繰り広げられた一撃は。それまでの3試合ぶりの一発で、セ・パ両リーグ単独トップに立つ17号本塁打となった。
この一撃は、ただの本塁打ではない。勝利のトドメを刺し、試合を完全に阪神ペースへと引き寄せた“意地の一発”。試合を通じて佐藤は第1打席に見逃し三振、第2・第3打席は凡退と珍しく苦しんだが、4番として本領を発揮する決定的な場面を迎えた。その迫力満点のバットフリップと“確信の歩き”は、阪神ファンに強烈な印象を残し、「勝利確信」の姿を象徴していた。
試合の序盤でも、阪神の攻撃は好調だった。3回裏、糸原・近本の連打などから流れに乗り、先制タイムリーを中野が放ち、続く森下が2戦連発となる意気込みの10号3ランを叩き込み、幸先よく追加点を奪った。投手陣も中盤からウィナー伊原を先発に石黒、ネルソンらとつないで粘り強くオリックス打線を押さえ続けた。甲子園での投打の連動が際立ち、主導権を終始握った形だ。
佐藤の今季は序盤から本塁打を量産し、交流戦でも存在感を発揮している。特に5月にはマークした本塁打数が昨季を既に超え、今試合で通算打点は45に到達、打点部門でもリーグトップに返り咲いた。チームにとっても絶大な信頼を置く主砲としての役割を確固たるものにしつつある。
試合後、佐藤は「センター返し。基本だと思うのでね。飛んでくれてよかった」と自然体で語り、さらに森下とのライバル関係にも言及。「前のバッターが打っちゃうので…僕も負けないように頑張ります」と主砲らしい意気込みを見せた。若くして責任感のある4番に成長している。
今回の満塁グランドスラムは、打点45、本塁打17という数字だけでなく、チームに勢いと安心感を与える価値ある一撃だった。佐藤輝明は、まさに阪神を引っ張るエースであり、交流戦突破への鍵を握る選手だ。この勢いを続け、今後もチームを勝利に導く存在として期待が高まる。

