38年ぶりの日本一を勝ち取った最大の要因は、盤石の投手陣がしっかり守って試合を作り続けた事。その屋台骨を支えたのは、常にベストな選択を行う坂本の好リードでした。投手も安心して投げられたのではないでしょうか。
坂本誠志郎の「巧みなリード」度々話題に 試合中にリード面で重視していたポイントとは
(日刊スポーツより)
「捕手のリード」は、かなり奥が深くて難しい。私も小学校、中学校と軟式野球部に所属し、捕手で試合に出場することもあったが、全く何も考えずにノリでリードしていた記憶が残っている。結果的に投手では6番手、捕手としては3番手で、ベンチに入ることができなかった。私もプロ野球の記者はもうすぐ7年目になるが、恥ずかしながら「リード」を語れるほどまだピンときていない。
余談は置いといて、今季阪神は18年ぶりのリーグ優勝、38年ぶりの日本一達成した。その中で、坂本誠志郎捕手(30)の「リード」が話題となることが多かった。投手陣も全幅の信頼を寄せ、球界のレジェンドOBからも「リードがいやらしい」「『ここでこの球?』っていうリードができる」「前の打席からのストーリー性がある」「相手の気持ちがよく見えている」と、テレビ解説や評論などで度々絶賛されていた。
シーズン中、坂本に「リード面で重視するポイントは?」と尋ねたところ、「四球を一番気をつけてますね」と教えてくれた。「どれだけいいバッターでも、10回中で3回打って3割。それだったら、結局打たせて前に打球を飛ばしてもらった方が、抑えられる可能性はあるんじゃないかと」。四球で1つ余計に塁を与えるよりかは、打たせた方がアウトにできる確率は高いという考えだった。「そうした方が守りやすいですし、ピッチャーも球数も少なくいける」。投手や相手によってリード、配球は変わるが、「四球を出さない」という軸があった。
坂本のリードの原点は高校時代にあった。中学時代は兵庫・養父市内にある養父中の軟式野球部に所属し、高校は大阪の強豪、履正社に進学。1年時に当時の岡田龍生監督(現東洋大姫路監督)から「お前軟式野球と(リード)一緒にしとったらあかんぞ」と指摘されたという。坂本は「どういうことかなと思って。最初は『野球は野球やん』と思ってました。でも、そこで考えることに対してのきっかけをもらいましたね」。その後、明大からプロ入りし、実戦での経験を積む度に引き出しを増やし、阪神の投手陣を引っ張って、「アレ」へと導いた。
私も野球の記者として報道に携わる以上は、「坂本のリード」のすごさを記事で伝えられるように、これから勉強していきたい。
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