2026年4月7日、甲子園球場で行われた阪神タイガース対東京ヤクルトスワローズの甲子園開幕となった一戦は、阪神が9-3で勝利した。試合は中盤に大きく動き、阪神が一気に主導権を握った。
試合が動いたのは4回表。阪神先発・才木浩人は先頭の長岡秀樹に投手への内野安打を許すと、続くサンタナを見逃し三振に打ち取る。しかし古賀優大の一ゴロを一塁・大山悠輔が悪送球し、二死三塁。これはチームとして今季初のエラーとなってしまった。ここでオスナにセンター前適時打を浴び、阪神は0-1と先制を許した。初エラーから失点という嫌なムード、このままずるずるといくと厳しい展開となりそうな気配があった。
しかし直後の4回裏、阪神は二死から反撃する。佐藤輝明がショートへの内野安打で出塁し、大山がレフト前打で続いて一、二塁。ここで木浪聖也の打球を二塁・伊藤琉偉が後逸し、その間に二塁走者の佐藤が生還。阪神は1-1の同点に追いついた。前の回に失策絡みで失点した直後、今度は相手の失策絡みで取り返した形だった。なおも一、三塁と勝ち越しの場面は続いたが、坂本誠志郎はセンターフライに倒れ、この回は同点止まり。ただ、流れを押し戻した意味は大きかった。
この「すぐ取り返した1点」が、この試合の大きな分岐点となった。
5回に森下弾含む4得点 試合を決定づけたビッグイニング
試合を決定づけたのは5回裏だった。阪神は先頭の福島圭音が中前打で出塁し、才木浩人が送りバントを決めて一死二塁。続く近本光司の打球を左翼サンタナが落球し、一死二、三塁と好機を広げた。ここで中野拓夢が右翼へ犠牲フライを放ち、阪神が2-1と勝ち越し。さらに二死二塁で森下翔太が左中間へ2ラン本塁打を運んで4-1とし、なおも佐藤輝明の右前打、大山悠輔の右中間二塁打で二、三塁とすると、木浪聖也が右翼前へ適時打を放って5-1。この回4点を奪い、阪神が一気に主導権を握った。
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6回・8回も加点 佐藤輝がダメ押し弾
阪神は6回裏にも追加点を奪った。福島圭音が三ゴロ、才木浩人が空振り三振に倒れて二死走者なしとなったが、近本光司が四球で出塁。続く中野拓夢は投手・田口麗斗のファンブルで一、二塁とし、森下翔太も四球を選んで満塁とした。ここで佐藤輝明がセンター前へ適時打を放ち、さらに中堅・岩田幸宏のファンブルの間に走者2人が生還。阪神はこの回2点を加え、7-1とリードを広げた。
7回表には丸山和郁に2ラン本塁打を浴びて7-3とされるが、流れは渡さない。
8回裏、阪神は再び突き放す。二死一塁の場面で佐藤輝明が打席に入ると、豪快な2ラン。これで9-3。試合の趨勢は完全に決まった。
この試合の阪神は、「失策絡みの得点」「犠牲フライ」「適時打」そして「本塁打」と、複数の形で得点を重ねた。まさに“打線全体で取った9点”だった。
才木浩人、16奪三振の圧巻 試合を支配したエース
この試合の主役は間違いなく才木浩人だった。
才木は8回を投げて16奪三振、無四球という圧巻の投球を披露した。
初回からストレートで押し込み、変化球で空振りを奪う投球が冴え渡る。ヤクルト打線はサンタナが4三振、伊藤琉偉も3三振と、各打者が翻弄された。4回に1点を失ったものの、それ以降は圧倒。特に中盤以降は完全に主導権を握り、三振の山を築き続けた。
許した安打は5本、四球はゼロ。テンポの良い投球で守備のリズムを作りながら、試合を完全にコントロールした。
才木の奪三振ショーで勝利を呼び込む完勝劇
試合は9-3で阪神が勝利となった。
4回裏に即座に同点に追いつき、5回裏の4得点で試合を決定づけた。
守っては才木が16奪三振で試合を支配し、攻守ががっちりかみ合った。
才木の投球はまさに圧巻だった。
ストレートの威力、変化球のキレ、そして無四球の制球力。すべてが高いレベルでそろい、ヤクルト打線に付け入る隙を与えなかった。
「中盤で試合をひっくり返し、エースが締める」という理想的な勝ち方を見せたタイガース。
新記録がかかっている事に藤川監督をはじめ首脳陣が気づいておらず、9回に交代してしまったのは残念だったが、それにしてもこの日の投球は、数字以上に内容で圧倒した“異次元ピッチング”だった。

