決して順風満帆な状態ではなかった。2軍降格を味わい、4番の座も外された。それでも、リーグ終盤の勝負どころでは、大山選手のひと振りに期待してしまいます。逆転優勝へ、もう1つも落としたくない綱渡りの試合が続いていきます。全員一丸となって戦い抜いてほしいですね!
阪神逆転Vへ5番大山悠輔がキーマンか 巨人は主戦投手をつぎこめる9月日程が有利
(日刊スポーツより)
セ・リーグの優勝争いがいよいよ勝負どころに入る。球団史上初のリーグ連覇へ、阪神のキーマンは? 広島、巨人の今後は? 日刊スポーツ評論家の鳥谷敬氏(43)がシーズン最終盤、9月の行方を展望した。
セ・リーグの優勝争いが佳境に差し掛かってきました。首位広島から1ゲーム差で2位巨人、そこから3ゲーム離れて阪神。タイガースからすれば、まだ十分に球団初のリーグ連覇を狙える状況と言えるでしょう。今週後半の巨人戦からようやく甲子園に戻ります。残り26試合のうち15試合が甲子園ゲーム。これだけの試合数を大声援の後押しを受けながら戦えるのは、大きなアドバンテージに違いありません。
選手目線で言えば、8月末時点での3、4ゲーム差にそこまでネガティブな感情はないはずです。まだ広島との直接対決が3試合、巨人とは4試合残っており、一気に差を詰められる可能性はあります。差が縮まってくれば、昨季リーグ優勝と日本一を達成している経験値が大きな強みに変わります。逆転Vのチャンスはまだ全然残されていると感じています。
では、勝負のシーズン最終盤、キーマンは誰になるのでしょうか? 個人的には5番大山選手の名前を挙げたいと思います。
打線では現状、1番近本選手、3番森下選手、4番佐藤輝選手が好調をキープしています。この状況で大山選手の状態が良ければ、相手バッテリーは佐藤輝選手と勝負せざるを得なくなります。逆に大山選手の状態が悪ければ、佐藤輝選手への攻め方が厳しくなり、結果的に佐藤輝選手も状態を落としてしまう可能性があります。
本来の状態を取り戻しつつある大山選手の得点圏打率3割4分7厘は現在リーグトップ。大山選手がこのままポイントゲッターとして機能してくれれば、打線全体の調子がガクッと下がることはないでしょう。そういった観点からも大山選手が打線のカギを握っていくのではないでしょうか。
ライバル球団に目を向ければ、2位巨人が不気味です。ヘルナンデス選手が8月中旬の守備中に左手首を骨折。チームの起爆剤となっていた3番打者の戦線離脱でどうなるかと思っていたところで、モンテス選手や19歳浅野選手が一気に台頭する流れも抜群です。先発陣も戸郷投手、菅野投手、山崎投手、グリフィン投手の4本柱に加え、ここにきて23歳左腕の井上投手も5番手として定着しつつあります。投打のバランスは3チームの中でもトップかもしれません。
巨人は残り28試合。今のところ9月は1週目が5試合、2週目に7連戦はありますが、その後は5連戦から2日空いて4連戦、3日空いて最後の1試合。中5日の登板間隔も使えば、ローテの谷間を作らず、主戦級や状態のいい投手をどんどんつぎ込める有利なスケジュールでもあります。
一方、首位広島は3チームの中でもっとも試合消化数が少なく、まだ33試合が残っています。巨人と阪神が試合を続けている間に、できるだけゲーム差を広げておきたいところでしょう。たとえば10月の残り3試合のうち2試合に勝てば優勝という状況になれば、2敗したら終わりというプレッシャーが重くのしかかってきます。このようなプレッシャーを少しでも小さくしておく必要があります。
広島は決して選手層が厚くはないチーム。投打ともに主力級のコンディション調整に細心の注意を払いながら、1戦1戦を戦っていくことになります。そう考えれば、阪神は特に投手陣の層の厚さが大きな武器となりそうです。3チームとも総力戦になるであろうシーズン最終盤。タイガースは底力が試されます。
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