阪神タイガースは9月11日、甲子園球場で行われたDeNAベイスターズとの対戦(22回戦)で、先発の大竹耕太郎が散発3安打・9回無失点の完封勝利を収め、チームは2連敗から抜け出した。試合は僅か2時間14分で終了し、“コスパ”のいい試合結果となった。森下翔太が4回裏に2ランホームランを放ち、それが決勝点となった。これで大竹は今季8勝目。甲子園での完封はキャリア初となる。
阪神はこの試合、優勝決定後の「優勝疲れ」で連敗中だったが、それを「止める」ことがまず最初の目標だった。相手は今季登板がDeNA戦では初めてとなる大竹。チームも、優勝後の連敗をストップさせる意識があった。観衆は4万2611人。
打線では、森下翔太が4回裏に試合を動かす一発を放った。先頭打者近本光司が左前打で出塁し、さらに盗塁も決めてチャンスを拡大。ここで1死二塁から森下が右翼へ21号2ランホームラン。自己最長の12試合連続安打も継続中で、打撃面での調子の良さが勝負どころで出た一撃だった。
大竹の投球内容も見応えがあった。初回から3者凡退スタート。2回に佐野恵太に死球を与えるものの、続く戸柱を遊ゴロ併殺で切り抜けるなど制球と対応力を見せた。3‐4回は被安打なし。5回まではわずか15人の打者で片づけ、テンポの良さをキープした。6回には2死一、二塁というピンチもあったが、DeNAの桑原を空振り三振。7回以降は三者凡退を連続で奪うイニングが続き、最終回も「あと一人」コールの声が球場中に響いた中、最後は空振り三振で試合を締めた。総投球数は104球。被安打3、失点0。甲子園での完封は大竹にとって初めての快挙。23年7月5日の広島戦以来、799日ぶりの完封勝利でもあった。
守備や走塁も好プレーが続いた。近本の盗塁による得点機の演出、打線の追い込まれてからの粘り、また相手先発の石田裕を攻めあぐねるシーンが続きながらも、数少ないチャンスをしっかり2得点に結びつけた4回の攻撃が勝敗を分けた。その後は守備陣のバックアップもあって、大竹を援護しながら完封劇は完成した。
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この勝利によって阪神は、優勝決定後の連敗を2でストップ。チームの完封勝利数はこの時点で今季27度目となり、球団史上でも歴代3位の記録。さらに、先発投手で完封を達成したのは村上(3勝)、才木(2勝)、デュプランティエ(2勝)、伊藤将(1勝)、そしてこの大竹(1勝)の5人で、12球団最多の完封投手数というデータも浮上。2002年以来23年ぶりのことでもある。
一方、DeNAは、この完封負けで連勝がストップ。試合中、チャンスらしい場面はごく限られ、大竹の緩急・コース取りに翻弄された印象が強い。監督のコメントにも「ストライク先行を目指したがミスが少なかった」というような反省点があった。打線は阪神投手陣の前に拙攻が目立ち、特に後半は打ち気先行で追い込まれる場面が多かった。
試合後、阪神・大竹は「優勝がかかっているくらいの気持ちで投げた」とコメントし、試合への想いがいかに大きなものであったのかを淡々と語った。また、「あと一人コール」による緊張感もありながら、それを楽しむ余裕もあったとも。森下は、前回やられたことへのリベンジ、いい感触でバットが振れたことで一発回答の結果を出した。勝利後のナインの雰囲気は明るく、ポストシーズンへ向けていい流れを掴んだという印象をもたらす内容だった。
大竹にとっては改めて自信を持つ事のできたピッチング内容であり、阪神タイガースにとってもシーズン終盤での貴重な白星となった。今後、CS(クライマックスシリーズ)が視野に入る中で、こうした“しぶとく勝ち切る”試合をいかに続けられるかが、チームとしても課題となるはずだ。
