初回の大ピンチを前川選手のスーパーキャッチで凌いだタイガースが、終わってみれば3−0で快勝!首位ジャイアンツをピタリ追走しています。この日2年連続となる2桁勝利を決めた大竹投手は、インタビューの最中につらかった時期を思い出し涙が溢れました。ポストシーズンも勝ってくれるはず!
阪神・大竹耕太郎が10勝目到達で号泣 阪神移籍から2年連続2桁勝利は5人目
(サンケイスポーツより)
(セ・リーグ、阪神3-0ヤクルト、24回戦、阪神15勝9敗、16日、甲子園)周りの支えを実感する白星だった。阪神・大竹耕太郎投手(29)が6回3安打零封で得意の燕斬り。10勝目(7敗)を挙げて2年連続の2桁勝利に達し、その身で大歓声を受け止めた。
「いまの打線はすごく調子がいいので、自分が粘り強く投げていたら絶対に先に点を取ってくれると思っていた」
登板予定だった12日が突然の豪雨で中止となり、中10日での登板だった。一回にいきなり背負った2死満塁のピンチは、左翼フェンス際への打球を前川が身をていして好捕。「あれが捕れていなかったら絶対に3点は入っていた」という大ファインプレーに救われ、ゼロ行進は始まった。自己ワーストの1試合5四球も、長打のある打者を警戒して攻めた結果。走者を背負っても要所を断ち、六回は緩い球を操る投球術でこの日唯一の三者凡退に抑えた。
直後に打線が先制し、七回以降は救援陣が零封リレー。これでヤクルト戦は今季4戦4勝で、ソフトバンク時代から数えても無傷の8連勝となった。
試合後、達成した2桁勝利の意味が昨季とどう違うか問われると突如、「すみません…」のひと言から29秒、沈黙。帽子で顔を覆い、号泣した。「サポートしてくださるみなさんの存在とか、そういうのかな…」。支えてくれる人々を思い浮かべ、熱い涙がこぼれた。
「キャンプに入るぐらいは肩の状態もかなり不安はあったけど、『絶対に今年もやる』という強い気持ちを持ってやってきたので」
現役ドラフトで移籍初年の昨季は12勝2敗と飛躍。好成績を残したことで周囲からの期待も高まり、「去年はちょっと抑えたら『(阪神に)来てくれてありがとう』みたいな感じでしたけど、今年は『いて当たり前』みたいな」と立場が変わったことは理解していた。「今年は無理だろう」―。そんな言葉を目に、耳にして、反骨心をたぎらせ戦ってきた。感謝の思いはマウンドで示し、チームの中心となるステップを踏んでいく。
「あと何試合投げるか分からないけど、CSも日本シリーズもありますし、9月に入って、また『開幕だ』と思ってやっていく(感じ)。どんどん状態を上げていこうという気持ちで、残り試合を頑張りたい」
2桁勝利がゴールではない。これからも与えられた出番で奮投する。次に流す涙もまた、うれし涙だ。
★大竹のうれし涙VTR
阪神移籍初年の昨年5月27日の巨人戦(甲子園)で、先発の大竹は7回無失点と好投していたが、その裏、2死二塁の好機で代打を送られた。その後、近本が先制の適時打を放つと、ベンチで号泣。タオルで何度も涙をぬぐった。前回登板の同20日の広島戦(同)も7回零封ながら援護がなく、今度こそはと祈っていたという。「一人はみんなのために。みんなは一人のために。そういうチームプレーを感じたので、思わず(涙が)出ました」と明かした。
■データBOX
◉…大竹が10勝目を挙げ、ソフトバンクから移籍して12勝を挙げた昨季に続く2桁勝利。阪神移籍から2年連続で2桁勝利の投手は、安仁屋宗八(広島→1975年10勝、76年12勝)、江本孟紀(南海→76年15勝、77年11勝、78年11勝、79年12勝)、小林繁(巨人→79年22勝、80年15勝、81年16勝、82年11勝、83年13勝)、西勇輝(オリックス→2019年10勝、20年11勝)に続いて5人目
————————————
阪神タイガースNEWSがてんこ盛り!
その他の記事はサンケイスポーツで!!