甲子園最終戦は惨敗も、岡田監督はCSへ向け切り替え

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優勝を逃し、2位を確定させ、いわば「消化試合」となったこの日も、甲子園には多くの虎キチ達が詰めかけました。そんな熱心なファンの前で、あわやノーヒットノーランという惨敗を喫してしまいましたが、岡田監督は既にポストシーズンの戦いを見据えています。CSではバカスカ打ちまくってくれるでしょう!!

阪神・岡田彰布監督、あわやノーノーも「別にええけどな」視線はCS突破&日本一
サンケイスポーツより)

(セ・リーグ、阪神0-2DeNA、24回戦、阪神12勝11敗1分、30日、甲子園)
阪神はレギュラーシーズンでの甲子園最終戦でDeNAに0―2で敗れ、今季18度目の零封負け。八回まで無安打で、あわやシーズン2度目の無安打無得点試合を喫する危機だったが、岡田彰布監督(66)は「別にええけどな」と苦笑いだ。投手起用で今後に向けた布石は打っており、虎将は逆転日本一に向けて着々と態勢を整えていく。

悪夢が迫るなか、何とか九回にHランプがともった。継投ながら、あわや今季2度目のノーヒットノーランを食らうところだった。甲子園でのレギュラーシーズン最終戦。〝ノーノー〟を免れるのが精いっぱいだったが、岡田監督は怒ることなく、笑みを浮かべて淡々と振り返った。

「やられたと思ったよ。別にええけどなと思ったけど」

前日9月29日に2位を確定させたが、クライマックスシリーズ(CS)で対戦する可能性がある相手にベストメンバーで臨んだ。先発の吉野を打ちあぐねたが、四回に死球と失策で1死一、三塁のチャンスをもらった。相手の自滅につけ込むはずが、佐藤輝は空振り三振、前川は左飛に倒れると、その後も虎党のため息ばかりが広がった。0-2の九回先頭で近本が4番手・森原から左前打を放ったが、2安打で今季18度目の零封負け。指揮官は「(今季2度目の対戦だった先発吉野が)きょう、よかったなあ」とうなるしかなかった。

見せ場のない敗戦だったが、短期決戦を見据えた準備に抜かりはない。先発の青柳、9月27日の広島戦から中継ぎ待機させている2番手の村上を3イニングずつ投げさせた。12日から始まるCSのファーストステージの相手は未定。先発ローテの編成はこれからだが「あんまり(登板間隔が)あいてもアカンしなあ」と意図を説明した。

レギュラーシーズン最終戦となる3日のDeNA戦(横浜)後は、CS初戦まで8日間のブランクがある。7日から宮崎でフェニックスリーグが行われるが「日程見てても、ちょっと投げさしにいかれへんよな。(7―10日の対戦相手が)巨人、DeNAやもんな。韓国と。そんなDeNAの試合にいかれへんわ」。イレギュラーな10月の戦いを見据えれば、ここでイニングを投げさせることが必要だった。

中継ぎ陣では70試合登板の桐敷をこの日はベンチから外した。ゲラに続いて岩崎も一度抹消してリフレッシュさせる。目標に掲げていたリーグ連覇は逃したが、CS、日本シリーズを勝ち抜いて日本一になるためには何をするべきか。経験豊富な岡田監督の脳裏には緻密な設計図が描かれている。

「別に投げるピッチャー見せる必要ないし、こっちは」

いま、指揮官に求められているのは、活を入れることではなく、短期決戦に向けて戦力を整備していくこと。主催公式試合の入場者300万人を達成した一戦後のセレモニーでは、声援に引き締まった表情で手を振って応えた。今季39勝21敗2分けで勝率・650と強さを発揮した甲子園での次戦は、12日のCS初戦。大観衆を沈黙させることはもうしない。

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