昨季突然のシンデレラボーイとなり、圧倒的な成績を残した村上投手ですが、浮ついた様子など微塵もありません。これまで通り『青柳塾』に参加し、基礎からしっかり見直してトレーニングに取り組んでいます。この謙虚さが、成長の秘訣なのでしょうね。
阪神・村上はブレークしても“原点”を忘れない 青柳らが証言
(スポーツニッポンより)
この日の練習メニューで一番の注目は村上頌樹の「BP」だろう。BP=バッティングピッチャー。小幡竜平と野口恭佑のランチ特打に登板して、今春、初めて打者に投げた。
昨年10勝(6敗)を挙げ、新人王&セ・リーグMVPをW獲得。CSファイナルSも、日本シリーズも初戦を任されて日本一に貢献した。24年はエース格として始動している。
投手コーチの安藤優也に村上に変化があるのか無いのか聞いてみた。「いい意味で何も変わっていないですよ。おごることも、浮かれることもなく、もっともっと上を目指しているし、調整など含めて本人に全て任せても大丈夫だと思う」
担当コーチは、1年結果を出したから、と勘違いをしていないかだけに目を光らせている。普段の言動はこれまで通りだと証言。周りからも中心選手の一人として見られるが、「本人はまだ自分がエースと思っていないんじゃないかな」と心配していない。
本紙評論家の亀山つとむ氏も証言する。「2月1日にブルペンでものすごい球を投げていて、“青柳さんや西勇さんが初日からしっかり投げているのに負けられないですよ”と言っているのを聞いた。自主トレもしっかりしてきたのでしょう」とうなずいた。
最後に青柳晃洋にも聞いた。村上がブレークするきっかけと公言しているのが、23年1月に参加した静岡県沼津市での合同自主トレ。いわば師匠にあたる存在で、今年1月も変わらず参加している。
「もうどこか他でやれよと言ったんですけど、“原点なのでまたここからやりたい”って言ってきて…。他にも若い選手がいたのですが偉そうにすることもないですし何にも変わらないですね。ただ、教えるまではないですけど1年結果を出して“僕はこうやっている”と、いい意味で自分の意見を言っていたのが印象的でしたね」
青柳が技術的に教えることは、もう何もなかったという。エースとしての立ち居振る舞いも、それは違うだろと気になっていることは一つも見つからない。今年1月の合同自主トレでは自身の復権のため自身がやるべきトレーニングだけに集中していたという。
後輩に伝えたのは次の一言だけ。「1年だけで終わってしまった選手を何人も見てきたから、そうなるなよ」――。おそらく村上は、その言葉を聞き、原点に立ち戻るために、青柳先輩の横から離れなかったのだと思う。
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