初回好機を逃し村上まさかの5失点・・・宿敵に痛恨黒星

投稿者:

阪神が甲子園で巨人に競り負けた。2026年5月1日、読売ジャイアンツとの6回戦。スコアは3-5。阪神はチームで10安打を放ち、巨人の7安打を上回った。それでも勝利には届かなかった。序盤の失点が重くのしかかり、反撃機ではあと一本が出ない。初回一死満塁、6回一死満塁、8回一死二、三塁。得点の匂いは何度も漂ったが、巨人の継投を崩し切れず、甲子園のスコアボードには悔しい「3」という数字だけが残った。

試合の入りは、むしろ阪神に大きなチャンスがあった。1回表、先発・村上頌樹は巨人打線を三者凡退に封じる。キャベッジを見逃し三振、吉川尚輝を三ゴロ、中山礼都を右飛。立ち上がりとしては申し分ない内容だった。その裏、阪神打線は巨人先発・田中将大を攻める。先頭の岡城快生は空振り三振に倒れたが、福島圭音がセンターへの二塁打で出塁。続く森下翔太がショートへの内野安打でつなぎ、さらに佐藤輝明もセンター前ヒット。一死満塁の絶好機を作った。

ここで打席に入った大山悠輔はピッチャーゴロ。三塁走者・福島の本塁アウト判定を巡り、阪神はリクエストを要求したが、判定は変わらず二死満塁となった。なおも好機は続いたが、小幡竜平は三球三振。初回から3安打を集めながら無得点に終わった。結果的にこの初回の逸機は重かった。阪神はこの試合、最後まで追いかける展開を強いられることになる。

2回表、試合の流れは一気に巨人へ傾いた。村上は先頭の4番・ダルベックに四球を与える。続く大城卓三にもストレートの四球。さらに増田陸には死球を与え、無死満塁。安打ではなく、四球、四球、死球でピンチを招いた。ここで7番・平山功太にセンターへの2点適時打を浴び、巨人が先制。阪神は0-2と追う展開になった。なおも無死一、二塁だったが、浦田俊輔を遊飛、田中将大の犠打で二死二、三塁となった後、キャベッジを投ゴロに仕留め、追加点は防いだ。

しかし、3回表にさらに痛い一撃を浴びる。先頭の吉川尚輝がライト前ヒット、中山礼都がレフト前ヒットで続き、無死一、二塁。ここで4番・ダルベックにレフトスタンドへの7号3ランを許した。スコアは0-5。序盤3回で5点のビハインドとなった。村上は続く大城を左飛、増田を見逃し三振、平山を左飛に打ち取ったが、試合の主導権は大きく巨人へ渡った。

阪神も黙ってはいなかった。3回裏、福島がレフト前ヒットで出塁する。森下は6-4-3の併殺に倒れ、二死走者なしとなったが、佐藤輝がライト前ヒットで出塁。さらに佐藤輝が盗塁を決め、大山が四球、小幡も四球で二死満塁とした。ここで坂本誠志郎がレフトへの2点タイムリーヒット。阪神が2-5と3点差に迫った。初回の満塁機は逃したが、3回の満塁機では坂本がしっかり結果を残した。

ただ、追い上げムードをさらに膨らませるには、もう一本が必要だった。しかし二死一、二塁で熊谷敬宥は見逃し三振。反撃は2点で止まった。阪神は序盤から田中将大を苦しめ、塁上をにぎわせたが、得点は限定的だった。ここで試合の流れを変える決定打はあと一歩足りなかった。

村上頌樹、5回5失点 四死球から崩れ、3ランに泣いた98球

この試合で大きな焦点となったのが、阪神先発・村上頌樹の投球だった。成績は5回98球、打者24人、被安打5、被本塁打1、奪三振5、与四球3、与死球1、失点5、自責点5。初回は三者凡退で滑り出したが、2回の四死球絡みの2失点、3回の3ラン被弾が重く響いた。失策絡みではない。記録上、5失点はすべて自責点だった。

立ち上がりだけを見れば、村上は悪い入りではなかった。1回表、キャベッジを見逃し三振に仕留め、吉川を三ゴロ、中山を右飛。テンポよく3人で片づけた。この直後、阪神打線が一死満塁を作っただけに、先に点を取れていれば展開は違って見えたかもしれない。ただし、ここで推測を重ねる必要はない。事実として、阪神は初回に得点できず、村上は2回に先制を許した。

その2回が、村上にとって最大のつまずきとなった。先頭のダルベックに四球。続く大城にも四球。増田には死球。3者連続で無安打の走者を背負い、無死満塁となった。投手にとって最も避けたい形のピンチだった。ここで平山にセンターへの2点適時打を浴びた。巨人にとっては、労せず得た満塁機を一振りで得点につなげた場面。阪神にとっては、安打を重ねられる前に自ら塁を埋めてしまったことが痛かった。

それでも村上は、2回を2点で止めた。浦田を遊飛に打ち取り、田中将には送りバントを決められたものの、キャベッジを投ゴロに仕留めた。無死満塁から大量失点へ崩れなかった点は評価されるべき。しかし、その踏ん張りを次の回につなげることはできなかった。3回表、吉川、中山に連打を許し、無死一、二塁。迎えたダルベックに左越え3ランを浴び、0-5。序盤で5点を追う展開となった。

村上はこの試合、ダルベックとの対戦が特に厳しい結果となった。2回は先頭で四球を与え、その走者が先制点につながった。3回は無死一、二塁で3ランを浴びた。記録上、ダルベックは3打数1安打3打点1本塁打1四球2得点。村上の5失点のうち、ダルベックが得点、打点の両面で大きく関与した。4番に仕事を果たされてしまったことが、そのままスコアに表れた。

5回表にも村上はピンチを背負った。吉川を三ゴロに打ち取った後、中山にフェンス直撃の二塁打を許す。ダルベックは空振り三振に仕留めたが、大城を敬遠四球。二死一、二塁となり、増田との勝負は9球目で空振り三振。ここは無失点で切り抜けた。5回を投げ切り、以降の追加点は許さなかったが、序盤の5点が最後まで重かった。

村上の投球全体を数字で見ると、奪三振5は記録している。一方で、与四球3、与死球1。特に2回の四球、四球、死球は、失点に直結した。阪神打線はその後3点を返したが、村上が背負った5点のビハインドを完全に取り戻すには至らなかった。先発として5回を投げたものの、被安打5で5失点。安打数以上に、走者を出したタイミングと、その後の長打が痛かった。

6回以降、阪神の救援陣は無失点でつないだ。湯浅京己は6回を1安打無失点、及川雅貴は7回を三者凡退、工藤泰成は8回を1安打無失点、津田淳哉は9回を1四球無失点。リリーフ陣は巨人に追加点を許さなかった。だからこそ、村上の序盤5失点がより際立つ試合となった。中盤以降の投手陣が踏ん張っただけに、先発が背負った5点が重く、敗戦投手は村上。今季成績は1勝2敗となった。

 

Tiktok動画はこちら

 

 

サトテル3安打1盗塁、髙寺も途中出場2安打

敗れた中でも、阪神打線には光る反撃材料があった。最も目立ったのは佐藤輝明だ。5打数3安打、1盗塁。初回は一死一、二塁からセンター前ヒットで満塁機を作り、3回には二死走者なしからライト前ヒット。さらに盗塁を決め、坂本の2点打につながる満塁機の起点となった。7回にもライト前ヒットを放ち、三度出塁した。

佐藤輝はこの試合、本塁打や打点こそ記録していない。しかし、5打数3安打という結果は、いかに相手投手にプレッシャーとなったかは想像に難くない。3回の盗塁も得点機拡大につながっている。二死走者なしから佐藤輝が出塁し、盗塁で二塁へ進み、大山と小幡の四球を挟んで坂本の2点適時打が生まれた。阪神が0-5から反撃する最初の流れを作ったのは、佐藤輝の安打と盗塁だった。

福島圭音も5打数2安打を記録した。1回裏にはセンターへの二塁打で最初のチャンスを演出し、3回裏にはレフト前ヒットで出塁した。1回の二塁打は一死満塁につながり、3回の安打も反撃の入り口になった。得点こそ記録されなかったが、上位打線として複数安打を放ったことは光明である。

途中出場の髙寺望夢も存在感を示した。6回裏、熊谷の代打として登場し、ライト前ヒット。さらに中野拓夢の打席中に盗塁を決め、一死二、三塁と好機を広げた。8回裏にもセンター前ヒットを放ち、無死一、二塁の場面を作った。2打数2安打1盗塁。途中出場ながら、しっかりと結果を残した。

3回裏の坂本誠志郎の2点適時打も大きかった。0-5のまま試合が進めば、巨人の流れはさらに強くなっていた。二死満塁からレフトへ運び、阪神は2-5。坂本はこの試合、3打数1安打2打点1死球。8回には死球で出塁し、代走・小野寺暖が送られた。捕手としてだけでなく、打席でも反撃の一打を放った。

一方で、攻撃全体としてはつながりを欠いた場面も多かった。初回は3安打で一死満塁を作りながら無得点。3回は坂本の2点打で反撃したが、なお二死一、二塁で熊谷が見逃し三振。6回は小幡の左前打、髙寺の右前打、中野の四球、前川右京の押し出し四球で1点を返したが、なお一死満塁で福島が4-6-3の併殺打に倒れた。ここでさらに得点できなかったことも痛かった。

8回裏も惜しかった。坂本が死球、髙寺が中前打で無死一、二塁。代打・伏見寅威が送りバントを決め、一死二、三塁。ここで前川は空振り三振、福島は見逃し三振。2点差で一打同点の場面だったが、巨人の高梨雄平に連続三振を喫した。阪神はチャンスを作った。走者も進めた。しかし、最後の一打が出なかった。

巨人投手陣は、田中将大が5回1/3を104球、被安打8、奪三振8、与四球4、失点3で勝利投手。以降、船迫大雅、田中瑛斗、田和廉、高梨雄平、マルティネスとつないだ。マルティネスは9回を三者凡退で締め、セーブを記録した。阪神は田中将から8安打を放ち、四球も選んだが、3点止まり。巨人の継投を最後まで崩し切れなかった。

10安打でも届かず 終盤の好機を逃し、甲子園に残った悔しさ

試合終盤、阪神には逆転への道筋が確かにあった。6回裏に1点を返して3-5。なお一死満塁。8回裏には一死二、三塁。どちらも一打で試合の空気を変えられる場面だった。しかし、6回は福島の併殺、8回は前川、福島の連続三振。巨人に逃げ切りを許した。

6回裏を振り返ってみると先頭の小幡がレフト前ヒットで出塁。坂本は空振り三振に倒れたが、代打・髙寺がライト前ヒットで一死一、三塁。続く代打・中野の打席で髙寺が盗塁を決め、一死二、三塁。中野は四球を選び満塁。さらに代打・前川が押し出し四球を選び、阪神は3-5と2点差に迫った。ここまでは理想的な流れだった。

巨人は田中将大から船迫へ継投。なお一死満塁。阪神としては一気に同点、逆転まで持っていきたい場面だった。しかし福島は4-6-3のダブルプレー。反撃は1点で止まった。スコアは3-5のまま。甲子園の空気がさらに熱を帯びる場面だったが、巨人に最少失点で切り抜けられた。

7回裏は佐藤輝がライト前ヒットで出塁したが、大山は中飛、小幡は遊直。8回裏には再び大きなチャンスが訪れる。坂本が死球で出塁し、髙寺がこの日2本目となるセンター前ヒット。無死一、二塁となった。代打・伏見が送りバントを成功させ、一死二、三塁。ここで1番に入っていた前川、続く福島に打順が回る。長打なら同点、安打なら1点差以上が見える場面だった。

しかし、前川は空振り三振。福島は見逃し三振。巨人の高梨雄平に対し、阪神は一死二、三塁を生かせなかった。9回裏はマルティネスの前に森下が中飛、佐藤輝が空振り三振、大山も空振り三振。反撃はここで終わった。最終回は中軸に回ったが、得点には届かなかった。

阪神はこの試合、失策ゼロ。救援陣も6回以降を無失点でつないだ。攻撃でも10安打、5四球、1死球、2盗塁、2犠打を記録した。逆転に至るための材料は十分にあった。しかし、最終得点は「3」。巨人は7安打で5点。勝敗を分けたのは、走者を置いた場面での一打、そして序盤の失点だった。

村上は5回5失点で敗戦投手となった。初回は三者凡退、4回も三者凡退、5回のピンチも無失点でしのいだ。だが、2回の四死球からの2失点、3回のダルベック3ランが試合を決める形になった。阪神打線が何度も反撃機を作っただけに、序盤の5点が最後まで重い壁となった。

点差だけで見れば大差ではないかもしれない。だが、阪神にとっては内容面で悔しさの残る痛い敗戦だった。10安打を放ちながら、初回、6回、8回の大きな好機をものにし切れない。投手陣は2回と3回の失点以降、巨人に追加点を与えなかった。それでも、先に奪われた5点を返し切れなかった。甲子園で迎えた伝統の一戦は、タイガースにとって課題の多い黒星となった。

それでも、佐藤輝の3安打、髙寺の途中出場2安打、坂本の2点打など、反撃の材料はあった。だからこそ、余計に悔しい。あと一本、あと一押し。巨人に先行を許し、追い上げながら届かなかった3-5。タイガースの選手たちは甲子園の声援を背に最後まで食らいついたが、勝負どころで巨人投手陣を崩せず、5月最初のゲームを落としてしまった。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です