「代打・原口」が告げられた瞬間、黄色く染まったレフトスタンドからはブーイングや悲鳴がこだまし、球場は騒然とした空気になりました。3度目の先発で、7回を完全投球で抑えてきた村上投手にとっても、悔しい交代ではあったはず。しかし、結果としてチームは延長戦を制し、岡田監督も村上へのリスペクトを口にしました。次回こそ、完全試合を見せてください!
村上頌樹、7回完全で降板 岡田監督「佐々木朗希やったら投げさせとったけど」
(スポーツ報知より)
◆JERAセ・リーグ 巨人1―2阪神=延長10回=(12日・東京ドーム)
阪神の3年目右腕・村上頌樹投手(24)が、プロ3度目の先発で7回パーフェクトの快投を見せた。プロ初勝利が完全試合なら史上初の快挙だったが、岡田彰布監督(65)は8回に打席が回ったところで代打を送った。2番手の石井が岡本和に同点ソロを浴びたが、延長10回に近本が決勝打。岡田阪神としては5339日ぶりの巨人戦勝利で、指揮官は虎400勝に王手をかけた。
3万5474人のスタンドがどよめいた。1点リードの8回1死。村上の打席で代打・原口が送られた。最速148キロの直球を軸に、7回まで打者21人に84球の完全投球。岡田監督の決断を受け入れつつ、「交代かあ、みたいな感じ」と少し残念そうだった。直後の8回、石井が岡本和に同点ソロを被弾したが「これから絶対に助けてもらう。迷惑かけると思うので何も思わなかった」と恨み節はなかった。
強烈なアピールをした。「リリーフで1イニング、1イニングという経験があったからこういう形になった」。球団史上初の完全試合達成はならなかったが、21年8月28日の広島戦(マツダ)以来の先発で7回無安打、5奪三振。智弁学園の2学年先輩で、尊敬する岡本和も空振り三振含む2打数無安打に封じた。「すごいバッターだけど、打たれたくない気持ちが強かった」と手応えを示した。
岡田監督は「3人で完全試合という方を優先したんや」と交代について説明した。1151試合目の指揮で完全試合の継投は初体験。達成していればプロ野球で初だった。「佐々木朗希やったら投げさせとったけど。村上じゃ3―0じゃないと投げさせられない。その辺は違う」と冗談めかしながら、「(今日の)チームの勝ち星は村上でええやろ」。縦じまでは08年8月29日以来の巨人戦勝利に貢献し、虎399勝を贈ってくれた右腕に感謝した。
◆村上 頌樹(むらかみ・しょうき)
1998年6月25日、兵庫・南あわじ市生まれ。24歳。智弁学園3年のセンバツは全5試合に完投し、防御率0・38。初優勝を決めた高松商との決勝では延長11回にサヨナラ二塁打。開幕戦で初球を投げ、決勝でサヨナラ打を放ったのは春夏通じて初だった。東洋大を経て2020年ドラフト5位で阪神入団。21年に1軍で2登板。昨年まで2年連続でウエスタン・リーグ最優秀防御率、最高勝率。通算4登板、0勝1敗1ホールド、防御率6・75。175センチ、80キロ。右投左打。
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