“ミスタータイガース"掛布氏が野球殿堂入り!

“ミスタータイガース”掛布氏が野球殿堂入り!

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「ミスタータイガース」甲子園を沸かせ続けた掛布氏が、今年の野球殿堂入りに選出されました!HR王3回、打点王1回、ベストナイン7回、ゴールデングラブ賞6回。記憶にも記録にも残る名選手として、文句なしの選出ですね。おめでとうございます!

掛布雅之氏 殿堂入り 阪神・淡路大震災30年に選出 子供達を街を「笑顔に」ミスタータイガースの使命
デイリースポーツより)

野球殿堂博物館の表彰委員会は16日、今年の野球殿堂入りを発表し、競技者表彰のエキスパート表彰として阪神で3度の本塁打王に輝き、「ミスタータイガース」として愛された掛布雅之氏(69)を選出した。プレーヤー表彰では、日米通算4367安打を記録したイチロー氏(51)と、NPBで歴代最多となる1002試合登板、通算407セーブの岩瀬仁紀氏(50)を選出。特別表彰ではセ・リーグ審判として歴代2位の3775試合に出場した富沢宏哉氏(93)が選ばれた。

 千葉の田舎で育った野球少年は、69歳での殿堂入りに使命を感じていた。習志野高から18歳でテスト生として阪神に入団し、「ミスタータイガース」の称号を得た15年間の現役生活。3度の本塁打王に、球団初の日本一を導いた4番は数々の記録とともに、ファンの記憶に残る唯一無二の存在だった。壇上に立った掛布氏が目を細めて笑う。

 「あれは1月7日でした。女房と一緒にテレビを見ていたら、球団から選出の電話があったんです。『まさか、あなたが…』と。女房が一番、ビックリしていましたね」

 王、長嶋に憧れて野球を始めた少年時代。父・泰治氏と二人三脚でバットを振り続け、その背中に将来の姿を重ねて夢を見た。プロ入り後は通算349本塁打、1019打点を記録。伝説の「バックスクリーン3連発」など数々の軌跡を残しながら、33歳の若さで現役生活にピリオドを打った。「いまだに心の中には残る」と明かした秘話には、4番の誇りと師と慕う先輩との約束がある。

 1978年11月15日。田淵幸一氏がトレードで西武に移籍することが決まった。後日、掛布氏の自宅で電話が鳴った。

 「カケ、次はお前だぞ。江夏や俺のように、途中でタテジマのユニホームを脱ぐような選手になってはダメだ。最後までタテジマのユニホームを着続けて4番を打て」

 掛布氏の野球人生を支えた言葉と背中。相手エースの決め球を狙い打つことにこだわった。「僕にとって阪神の4番は田淵幸一。ヒーローになる田淵さんよりも、負けを背負って戦う田淵さんを見て、4番はこうでなければいけないんだなと感じさせてくれた」。引退を決めた88年にはヤクルト、大洋など、複数球団から獲得オファーがあった。それでも師の言葉に忠実に、生涯阪神を貫いてユニホームを脱いだ。

 1月17日で阪神・淡路大震災から30年。掛布氏は5月で70歳になる。そんな節目の野球殿堂入りを「メッセージだ」と理解し、心を強くするのは伝道者としての役割、使命だった。「子供達を笑顔にする、街を笑顔にするような活動をもっとやっていきなさいと、言っているように感じております」。広く野球の魅力を発信し、裾野を広げていく未来を描く。

 球団としても節目の創設90周年。阪神を愛し、ファンに愛されたレジェンドは、藤川新監督にリーグ優勝と日本一を託しながら、野球界の発展に尽力する決意を語る。「子供達と一緒にやる野球に力を入れながら活動していく。その気持ちを大切に新しい第一歩を踏み出していきたい」と掛布氏。野球で笑顔を、野球で復興を。ミスタータイガースの道は続いていく。

 

 ◇掛布 雅之(かけふ・まさゆき)1955年5月9日生まれ、69歳。千葉県出身。現役時代は右投げ左打ちの内野手。習志野から73年度ドラフト6位で阪神入団。本塁打王3回、打点王1回、ベストナイン7回、ゴールデングラブ賞6回。85年に4番打者としてチームのリーグ優勝、日本一に貢献。88年現役引退。13年10月から阪神育成&打撃コーディネーター(DC)を経て、16年からの2年間で2軍監督。18年からオーナー付シニア・エグゼクティブ・アドバイザー(SEA)、20年からはレジェンド・テラー(HLT)を務めた。24年に球団OB会長就任。

 ◆野球殿堂入りの対象者と選出方法は次の通り。

 【競技者表彰】    

 ▽プレーヤー表彰

 対象は引退から5年以上の元プロ選手で今回は28人。候補者でいられるのは15年間。選考は野球報道に関して15年以上の経験を持つ委員が務め、7人以内の連記で投票する。

 ▽エキスパート表彰

 プロのコーチ、監督でユニホームを脱いで6カ月以上が経過しているか、引退から21年以上の元プロ選手が対象。今回は20人。選考は既に殿堂入りした人、競技者表彰委員会幹事と野球報道30年以上の経験を持つ委員が6人以内の連記で投票する。

 【特別表彰】     

 対象は①アマの競技者で選手は引退から5年以上、コーチと監督は引退後6カ月以上②プロ、アマの審判員で引退後6カ月以上③プロ、アマの組織などの発展に貢献④野球に関する文芸、音楽などの著作物や報道関係者としての実績がある-の項目に該当する人。選考はプロ、アマの役員や野球関係の学識経験者が投票する。

 ◆野球殿堂 日本野球の発展に大きく貢献した人たちの功績をたたえ、顕彰することを目的に1959年に創設された。プロ球界で功績のあった競技者表彰(プレーヤー表彰と指導者も対象となるエキスパート表彰)と、審判員やアマを含め球界に貢献のあった人が対象となる特別表彰がある。選出にはいずれも投票で75%以上の得票が必要。今回の選考で競技者表彰は107人、特別表彰は115人となった。殿堂入りすると東京ドームにある野球殿堂博物館にレリーフが飾られる。

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