甲子園が熱狂!森下、劇的19号サヨナラ弾!!

甲子園が熱狂!森下、劇的19号サヨナラ弾!!

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聖地の夜を最後に支配したのは、背番号1だった。

阪神は2026年6月30日、甲子園で中日と対戦し、延長十回の末に3-2でサヨナラ勝ち。2-2で迎えた十回裏1死走者なし。中日の5番手・松山晋也の2球目、甘く入った変化球を森下翔太が逃さなかった。振り抜いた打球は左翼方向へ高々と舞い上がり、虎党の視線を一身に集めながらスタンドへ飛び込んだ。この日2本目、今季19号のサヨナラソロ。阪神ベンチが一斉に飛び出し、甲子園は総立ちとなった。

森下は初回1死一塁の第1打席で中飛、三回2死一、二塁の第2打席は三ゴロに倒れていた。だが、0-1の六回1死走者なしでマラーから左翼席へ18号同点ソロ。八回には死球で出塁し、そして十回、最後の最後にもう一度、試合を動かした。5打席の結果は中飛、三ゴロ、左本、死球、左本。4打数2安打2打点、2本塁打、3得点。数字以上に大きかったのは、どちらの本塁打も試合の流れを一気に変えたことだ。本人は試合後、最後の打席について「とにかく決めてやる」という思いだったと語り、甲子園で打つ本塁打の格別さも口にした。5月20日の中日戦に続く今季2本目のサヨナラ弾。しかも甲子園での1試合2本塁打はプロ初。リーグ単独トップを走る19号で、勝利も、首位浮上も、自らのバットで引き寄せた。

沈黙破った同点弾、濱田の執念打 打線が二度追いついた

試合は序盤から苦しい展開だった。中日先発のマラーに対し、阪神打線は五回まで無得点。初回は髙寺が二ゴロ、中野が中前打で出たが、森下が中飛、佐藤輝が左飛。二回は大山が遊ゴロ、濱田が三ゴロ、梅野が空振り三振。三回は熊谷が遊ゴロ、才木が四球、髙寺が右前打で好機をつくったが、中野が左飛、森下が三ゴロに終わった。四回も佐藤輝が空振り三振、大山が二飛、濱田が左前打で出たものの、梅野が空振り三振。五回は熊谷が三ゴロ、才木が空振り三振、髙寺が三ゴロ。マラーの前にスコアボードにはゼロが並んだ。一方で中日は二回、2死から板山が中前打で出塁し、盗塁で二塁へ。石川昂が左前適時打を放って先制した。さらに加藤の右前打で続いたが、才木がマラーを空振り三振に仕留め、傷口は1点で止めた。

ようやく阪神が反撃したのは六回。1死走者なしから森下がカウント3-1で左翼席へ同点18号。沈黙を破る一発で試合を振り出しに戻した。しかし八回表、阪神2番手の工藤が代打・福永に死球、岡林に一犠打を決められ、代打・阿部に左翼線への適時二塁打を浴びて1-2。再びリードを許した。それでもその裏、阪神は森下が死球、佐藤輝が四球で出塁。大山の遊ゴロで2死一、三塁となり、今季2度目のスタメンだった濱田太貴が打席へ入った。追い込まれながらバットに当てた打球は一、二塁間方向へ上がり、一塁手の後方へ落ちる二塁内野安打。三塁走者の森下が生還し、2-2。

同点打は濱田にとって移籍後初打点となった。本人はお立ち台で緊張を隠さず、きれいな当たりではなくても打点がついたことを喜んだ。森下の豪快な一発だけではない。濱田の執念があったからこそ、十回裏の劇弾につながった。

 

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才木7回1失点9K、岩崎が締めた10回 投手陣が耐えた接戦

勝利の土台を作ったのは、先発・才木浩人の粘投だった。初回は岡林に左前打を許したが、山本の一直で走者も戻れず併殺、村松を中飛に仕留めた。二回は細川を遊飛、サノーを空振り三振とした後、板山、石川昂、加藤の3連打で1点を失った。三回も先頭・岡林に中越え二塁打を浴び、山本を空振り三振、村松を投ゴロに抑えた後、細川に四球。2死一、三塁のピンチを背負ったが、サノーを一邪飛に打ち取り追加点を許さなかった。ここから才木は尻上がりだった。四回は板山を空振り三振、石川昂を右飛、加藤を空振り三振。五回はマラー、岡林を連続空振り三振、山本を左飛。六回は村松を中飛、細川を空振り三振、サノーを三ゴロ。七回も板山を空振り三振、石川昂を遊飛、加藤を遊ゴロ。

四回以降は一人の走者も出さず、7回5安打1失点、9奪三振で降板した。白星こそつかなかったが、4年連続100奪三振にも到達。高卒右腕としての確かな成長を、また一つ数字で示した。八回に登板した工藤は福永への死球から阿部の適時二塁打で勝ち越しを許し、試合後には初球の入りを反省した。評論家もこの場面について、福永、岡林、阿部への入り方に課題が残ったと指摘した。ただ、そこから阪神は崩れなかった。九回はドリスが石川昂に四球を出しながらも無失点。十回は岩崎優が岡林を空振り三振、土田を左飛、村松を遊飛に仕留めて三者凡退。ベテラン左腕がテンポよくゼロを刻み、その裏の森下弾を呼び込んだ。岩崎は今季初勝利で13年連続白星。終盤に苦しみながらも、最後は救援陣が踏ん張り、主砲の一振りへ舞台を整えた。

苦しい6月を白星締め 首位浮上で7月戦線へ

この1勝の意味は、単なるサヨナラ勝ちにとどまらない。
阪神はこの試合で今季2度目のサヨナラ勝ちを飾り、中日との12回戦を3-2で制した。対中日はここまで10勝2敗。チームは6月を8勝10敗で終え、月間では苦しんだが、最後を連勝で締めた。さらに同日の試合で巨人が敗れたため、阪神はヤクルトと並んで首位に浮上。観衆4万2571人の甲子園で、重たい6月の空気を吹き飛ばすような白星となった。

森下は今季2度目の1試合2本塁打で、サヨナラ弾を含む2発は球団では2019年のソラーテ以来。シーズン複数サヨナラ本塁打は、阪神選手では鳥谷敬以来21年ぶりというデータも残った。勝負強さを示す決勝打の数でも、入団4年目までの記録として歴史的な位置に並んだ。藤川球児監督は森下の一発を高く評価し、7月へ向けて「攻めて、攻めて戦っていきたい」と力を込めた。六回の同点弾、八回の死球、十回のサヨナラ弾。死球を受けても次の打席で踏み込む強さは、何とも頼もしく映る。

試合内容を見れば、五回まで打線は沈黙し、八回には勝ち越しを許した。決して楽な試合ではない。だが、苦しい展開を才木が耐え、濱田が食らいつき、岩崎が締め、最後に森下が決めた。主砲だけに頼った勝利ではなく、それぞれの役割がつながった勝利だった。夏場の戦いを前に、タイガースが手にしたのは1勝以上の勢い。甲子園で最も似合う形で、阪神が7月戦線へ弾みをつけた。

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