森下&サトテル、試合開始3分後の連続弾で敵地制圧!

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タイガースの誇る3、4番が、試合開始からわずか3分でバンテリンドームの空気を変えた。
阪神は14日、中日との14回戦に5-2で快勝。森下翔太が先制の23号ソロを放つと、続く佐藤輝明も19号ソロ。さらに佐藤輝は8回にこの日2本目となる20号3ランをたたき込み、全5得点を中軸2人の3本塁打で奪った。先発・髙橋遥人も8回7安打2失点の好投。投打の柱が期待通りの働きを見せ、チームは3連勝で首位を守った。

幕開けは鮮烈だった。初回、近本光司が中飛、中野拓夢が右飛に倒れ、簡単に2死となった。中日先発の左腕マラーが、順調に立ち上がったかに見えた直後だった。

打席に入った3番・森下は、1ボールからの2球目を強振した。外角高め、150キロの直球。高く舞い上がった打球は失速することなく、右中間のホームランウイング席へ飛び込んだ。逆方向への23号先制ソロ。森下は打った瞬間、「少し上がりすぎた」と感じたというが、持ち前のパワーが打球をスタンドまで運んだ。

昨季記録した自己最多の23本塁打に、今季80試合目で早くも到達した。しかも、この一発は中日戦で今季9本目。バンテリンドームでは4本目となり、相性の良さをまたしても数字で示した。本人は自己最多タイという節目にも浮かれることなく、キャリアハイ更新は今季当初から当然の目標としていたという趣旨の言葉を残した。年間では40本を超えるペース。それでも視線は、目の前の一本ではなく、さらに先に向いている。

森下の一撃が余韻を残す中、4番・佐藤輝が続いた。初球を見送り、0ボール1ストライクからの2球目。マラーの投球を捉えると、白球は右翼席中段へ一直線に突き刺さった。打った瞬間に本塁打を確信する19号ソロ。森下、佐藤輝による2者連続弾で、阪神はあっという間に2点を先行した。

2人の連続本塁打後も攻撃は終わらない。5番・大山悠輔が左前打を放ち、3者連続本塁打こそならなかったものの、マラーに休む間を与えなかった。6番・前川右京は右飛に倒れたが、初回だけで3安打2得点。虎の中軸が、試合の主導権を一気に奪った。

ただし、その後はマラーも立ち直った。2回は伏見寅威が捕邪飛、熊谷敬宥が遊ゴロ、髙橋が空振り三振。3回も近本、中野が連続三振に倒れ、森下は中飛に打ち取られた。4回は佐藤輝が左飛、大山が遊ゴロ。前川が中前打を放ったものの、伏見は二ゴロに倒れた。

5回も熊谷、髙橋、近本がいずれも二ゴロ。初回の連続弾で華々しく始まった攻撃は、追加点を奪えないまま中盤へ入った。立ち上がりに圧倒したからといって、簡単に突き放せた試合ではなかった。むしろ、序盤の2点を髙橋がどこまで守り、打線が次の一押しをいつ生み出せるか。その二つが勝負の焦点となっていった。

髙橋遥人が無四球9奪三振 1点差でも崩れなかった左腕の支配力

打線が追加点を奪えない中、試合を阪神の側に引き寄せ続けたのが髙橋だった。初回、岡林勇希を左飛、細川成也を三直、村松開人を一ゴロ。わずか3人で退けると、2回はサノーを見逃し三振、石川昂弥を中飛、ボスラーを空振り三振に仕留めた。

3回には福永裕基を8球粘られながらも、外角高めのツーシームで見逃し三振。加藤匠馬も見逃し三振、投手のマラーは空振り三振。3者連続三振で、中日打線に反撃の糸口すら与えなかった。

初めて失点したのは4回だった。先頭の岡林を一ゴロ、細川を二飛とし、再び2死走者なしまで進めた。しかし、3番・村松に1ボール1ストライクから右翼席へ5号ソロを浴びた。スコアは2-1。続くサノーにも左前打を許し、序盤で最も嫌な流れが生まれかけた。

それでも髙橋は崩れなかった。石川昂を遊ゴロに打ち取り、同点走者を一塁に残したままイニングを終えた。失点直後に連打を許しても、必要以上に傷口を広げない。この試合で示したのは、圧倒的な球威だけではなく、要所をきっちり抑える地力の高さだった。

5回はボスラーを左飛。福永に中前打を許したものの、加藤を二直、マラーを空振り三振に封じた。6回は岡林を二ゴロ、細川を中飛。村松には右前打を浴びたが、4番・サノーを二飛に仕留めた。

阪神打線は6回、追加点の好機をつくっていた。先頭の中野が四球を選び、森下が中前打。無死一、二塁で佐藤輝、大山、前川に回る絶好機だった。しかし佐藤輝は空振り三振、大山は中飛、前川は投ゴロ。中軸に回りながら無得点に終わり、2-1のまま試合は終盤へ入った。

1点差が続けば、守る側に重圧がかかる。だが、髙橋は7回にさらにギアを上げた。石川昂を空振り三振、ボスラーを見逃し三振、福永を三ゴロ。危なげなく3人で片づけ、直前の逸機を引きずらせなかった。

藤川球児監督は試合後、髙橋と伏見のバッテリーについて、普段通りの投球と好リズムを評価した。9連戦初戦で先発が8回まで投げた意味は大きい。単に白星を挙げただけでなく、連戦を戦う救援陣の消耗を最小限に抑えたからだ。

髙橋の最終成績は8回105球、打者31人、被安打7、被本塁打1、9奪三振、無四球、2失点。今季11勝目を挙げ、防御率は1・62となった。走者を出しても四球で自ら苦しくなることがなく、テンポを失わない。得点が初回の2点だけという時間帯が長く続いても、左腕は勝利への道筋を外れなかった。

佐藤輝が8回に決着の20号3ラン 100安打と大台を同時に突破

試合の均衡を豪快に破ったのは、やはり4番だった。8回表、先頭の近本は空振り三振に倒れたが、中野が二塁内野安打で出塁した。続く森下は四球を選び、1死一、二塁。中日はコーチがマウンドへ向かい、続投するマラーを落ち着かせようとした。

ここで打席には佐藤輝。初回に一発を放っていた一方、4回の第2打席は左飛、6回の第3打席は無死一、二塁で空振り三振に倒れていた。特に6回は追加点の好機を生かせず、試合は1点差のまま。4番として、次の好機では結果が求められる場面だった。

カウントは3ボール2ストライク。フルカウントから佐藤輝が振り抜くと、打球はバックスクリーンへ飛び込んだ。試合の流れを決定づける20号3ラン。2-1の1点差は、一振りで5-1へ変わった。

初回の19号ソロに続く、この日2本目の本塁打。佐藤輝は2年連続となる20本塁打に到達した。さらに、この一発が今季100本目の安打となり、入団1年目から6年連続100安打も達成。節目と節目を、勝負どころの決勝的な一打で同時に刻んだ。

この日の佐藤輝は5打数2安打4打点。打席結果は右越え本塁打、左飛、空振り三振、中越え3点本塁打、一ゴロだった。2本の安打がともに本塁打で、チームの5得点のうち4打点をたたき出した。第3打席の好機では凡退しながら、次に訪れた勝負どころで仕留める。4番の一打が持つ価値を、結果で示した。

森下も本塁打だけではなかった。初回の23号ソロ、3回の中飛に続き、6回は中前打。8回は佐藤輝の3ランにつながる四球を選び、9回にも四球で出塁した。3打数2安打1打点2四球、2得点。5打席中4度出塁し、先制打だけでなく追加点の走者としても機能した。

森下が23本、佐藤輝が20本。チーム内で本塁打王を争う2人が、同じ試合で計3発を放った。もちろん単なるホームラン競争ではない。森下が塁に出れば佐藤輝が返し、佐藤輝が長打を放てば相手投手は森下への攻め方にも神経を使う。2人が並ぶことで生まれる相乗効果が、中日バッテリーへの圧力となった。

藤川監督も、試合が中盤に停滞しかけた中で生まれた佐藤輝の3ランを高く評価した。初回の連続弾だけなら、試合は最後まで分からなかった。6回の無死一、二塁を逃した直後でもあり、1点差のままなら中日に流れが移る可能性もあった。だからこそ、8回の3点には大きな意味があった。

佐藤輝の後、中日はマラーからアブレウへ交代。大山は左飛に倒れたが、前川が右前打を放った。前川は4打数2安打。代走・髙寺望夢が送られ、伏見の遊ゴロで攻撃を終えたが、阪神はこの回3安打1四球で決定的な3点を奪った。

9回にも熊谷が中前打、代打・嶋村麟士朗は右飛、近本が右前打。中野は左飛に倒れたが、森下がこの日2個目の四球を選んで2死満塁とした。佐藤輝は齋藤綱記の前に一ゴロに倒れ、3本目の本塁打や追加点はならなかった。それでも、試合を決める仕事はすでに8回までに終えていた。

 

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3連勝で首位堅守 9連戦初戦を投打の軸で取り切ったタイガース

8回裏、中日は代打攻勢で反撃した。先頭の辻本倫太郎が右翼線へ打球を放つ。阪神はフェアの判定に対してリクエストを要求したが、リプレー検証後も判定は変わらず、三塁打となった。森下の緩慢なプレーは猛省を要するだろう。続く代打・石伊雄太が右犠飛。中日は2-5とし、なおも髙橋に食い下がった。

2死後には細川が中前打、村松が左前打を放ち、一、二塁。4番・サノーまで回った。ここで阪神ベンチはコーチをマウンドへ送った。長打が出れば再び1点差となる場面だったが、髙橋は1ボール2ストライクからサノーを空振り三振。最後の力を振り絞り、8回を投げ切った。

9回はドリスが登板した。先頭の石川昂に四球を与え、ボスラーを空振り三振に仕留めた後、代打・高橋周平にも四球。1死一、二塁とした。藤川監督が試合後に触れた通り、ドリスは登板数が増えている状況だったが、9連戦初戦を確実に取り切るための起用だった。

代打・板山祐太郎を見逃し三振に仕留めて2死。最後は石伊を三ゴロに打ち取り、試合終了となった。ドリスは1回21球、無安打2四球2奪三振、無失点。14セーブ目を記録した。

阪神打線は37打数10安打、5得点、3四球、7三振。近本は中飛、空振り三振、二ゴロ、空振り三振、右前打の5打数1安打。中野は右飛、空振り三振、四球、二塁内野安打、左飛で4打数1安打1四球1得点だった。

大山は左前打、遊ゴロ、中飛、左飛の4打数1安打。前川は右飛、中前打、投ゴロ、右前打の4打数2安打。伏見は捕邪飛、二ゴロ、空振り三振、遊ゴロの4打数無安打だったが、捕手として髙橋を8回2失点に導いた。熊谷は遊ゴロ、二ゴロ、二ゴロ、中前打の4打数1安打。髙橋は空振り三振、二ゴロ、空振り三振の3打数無安打で、9回に代打・嶋村を送られた。

中日は村松が本塁打を含む4打数3安打1打点。辻本の三塁打と石伊の犠飛で8回にも1点を返したが、髙橋から奪った得点は2点にとどまった。計11三振を喫し、阪神投手陣から最後まで連打による大量点を奪えなかった。

藤川監督は、3、4番が本塁打を放ち、髙橋が先発した以上、確実に取らなければならない試合だったとの認識を示した。言葉通り、勝つべき試合を取りこぼさなかったことに価値がある。

初回に中軸が2点を奪い、先発が最少失点で粘る。中盤の逸機で嫌な空気が漂いかけても、4番が終盤に試合を決める。そして最後は守護神が締める。森下の23号、佐藤輝の19号と20号、髙橋の11勝目、ドリスの14セーブ。主役となるべき選手が、それぞれの持ち場で結果を残した。

9連戦の初戦で、救援投手の登板をドリス1人に抑えたことも今後につながる。藤川監督は翌戦について、若い先発からブルペンを幅広く使う可能性にも言及した。目の前の一勝を確保しながら、次の戦いへの布石も打つ。阪神は攻撃力だけに頼ることなく、連戦全体を見据えた勝ち方で首位を堅守した。

森下が火をつけ、佐藤輝が続き、最後も佐藤輝が決めた。敵地に響いた3発は、互いが互いを押し上げ、チームの勝利へ直結させた中軸の競演だった。猛虎打線の3番と4番が示した圧倒的な破壊力。その中心で輝いた2人のアーチが、真夏の9連戦を白星で始める号砲となった。

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