待望の1発に、スタンドは一気にボルテージを上げました。井上広大選手が、3ヶ月超ぶりにスタメン起用されたゲームでプロ入り後初めてのホームランをかっ飛ばしてくれました。試合はその後1点を勝ち越されて惨敗しましたが、楽しみな存在がまた1人出てきてくれましたね。
プロ5年目で待望1号の井上広大、癒やしは愛娘「海遊館」で英気養い挑んだ勝負の夏
(日刊スポーツより)
<DeNA3-2阪神>◇28日◇横浜
この時を待っていた。阪神井上広大外野手(23)がプロ1号アーチを放った。1点ビハインドの6回1死。DeNA東の初球141キロカットボールを左翼席へ放り込んだ。「切れないでくれ!」と祈りが通じた。プロ5年目。通算32試合、82打席目での待望弾だ。
「ここまで長かった」。本音も漏れた。壁を破るため、不退転の覚悟で導入したのがノーステップ打法。左足をほとんど上げないスタイルを昨年夏場から突き詰めた。当初は結果につながらず「なんかもう、ノーステップやめた方がいいんじゃないかとか、自分の中で葛藤とかはあった」。それでも負けなかった。確実性も増し、初回は左翼線への二塁打。マルチ安打で5月18日以来、3カ月超ぶりのスタメン起用に応えた。
もう1人じゃない。家に帰れば妻と娘がいる。1歳半を過ぎた愛娘は「ご飯とかも自分で食べたがります」とすくすく成長中。夏前には関西最大規模の水族館「海遊館」に遊びに行った。「動きが速い動物が目の前を通ると怖がって。すぐに『わ~』って近づいてきます(笑い)」。必死にパパを求める愛らしい姿を見て、英気を養ってきた。
昨年は香川・丸亀。今年春先には広島・由宇にまで応援に来てくれた。妻の家族も含め、車でどこまでも遠征してくれる。
「まだまだどれがパパか分かっていないと思いますけど、野球をやっている、ユニホームを着ているというのは分かっていると思う。そういうのを見たら、頑張ろうと思いますね」
スタンドから返ってきたホームランボールは「母に贈りたい」。もちろん、女手一つで育ててくれた母貴美さんへの感謝も忘れていない。豪快弾は井上ファミリーの絆の結晶だ。
高校通算49本塁打の打棒で、履正社(大阪)では夏の甲子園を制し、2軍でも47本のアーチを積み重ねるロマン砲。「この1本をきっかけに、チームのために積み重ねていけるように」。かっこいいパパの姿をまだまだ見せる。
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