聖地・甲子園で“現役ドラフトの星”大竹投手がリーグ最速で白星を手にしました。1点を争う厳しい展開でも、自分のピッチングを堂々と続けた姿は頼もしかったですね。この調子で、ローテーションに食い込み貴重な戦力となってほしいです。
阪神・大竹、村上のバットへし折った!ヤクルト戦で“現役ドラフト選手”初勝利「いい前例になるように」
(スポーツニッポンより)
新天地初登板で、弱気な自分と決別できた。阪神・大竹が140キロ台前半の直球を果敢に投げ込む。ソフトバンク時代は、困ったら外角のチェンジアップに逃げ、それを何度も痛打されたが、今は違う。
「逃げたら打たれることを自覚している」
直球がいいから変化球も生きた。初回の1点を守ったまま6回84球を投げて3安打、無四球、無失点。緩急と制球力で二塁すら踏ませなかった。昨年12月に行われた現役ドラフトの移籍選手で一番乗りの白星を手にした。
「この制度はネガティブはイメージがあった。自分がいい前例になるように、ポジティブなイメージが付くように活躍したい」
移籍前は考え方が少し凝り固まっていた。一時期、筋トレをしない練習スタイルに傾倒。効果があった時期もあったが、徐々に球速が落ち、2勝を挙げた20年を最後に勝てなくなった。登板機会にも恵まれず腐りかけた。「このままではいけない」と意を決したのが21年終了後。チームメートにもかかわらず、遠慮するあまり遠い存在だった早大の先輩・和田に弟子入りした。
日米球界を渡り歩いた左腕の近くで接し、オンとオフの切り替えの巧みさに心酔した。自身は「もっと練習をしないといけない」と追い込む性格。試合前に必ず好物のギョーザを食べるなど、決めたレールの上を歩むタイプだったが、「登板前日なんて、お酒を飲むぐらいでちょうどいいんだよ」という助言で目が覚め、多くの練習方法も試した。
一つに執着していた自分を捨て、「自分に合ったものをインストールしている」と柔軟に。敬遠した筋トレも始めた。130キロ台半ばまで落ちた直球は、140キロ台に回復。昨季3冠王の村上を初回に143キロで右飛、4回は141キロでバットをへし折り二ゴロと内角直球で打ち取った。
チームの連敗を2で止め、自身としては20年10月25日の西武戦以来、895日ぶりの勝利をつかんだ。虎の大竹は、ヤワなサウスポーではない。
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