拙守で大量失点&10安打1得点止まりで大敗・・・

拙守で大量失点&10安打1得点止まりで大敗・・・

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阪神は8日、京セラドーム大阪で中日に1-7で敗れた。
スコアだけを見れば6点差の完敗。だが、この試合を大きく傾けたのは、序盤から続いた守備の乱れだった。中日は12安打7得点。阪神も10安打を放ったものの1得点にとどまり、守っては今季ワーストの1試合3失策。さらに、公式記録では安打となった左翼デルミス・ガルシアの2度の打球処理が計3失点につながった。投打だけでなく、守備を含めた総合力で後手に回った一戦だった。

一回表は先発・伊原陵人が福永裕基に右前打を許したものの、村松開人を3-6-3の併殺、細川成也を遊ゴロに仕留めて無失点。その裏、阪神にはいきなり先手を取る好機が訪れた。近本光司、中野拓夢が倒れた後、森下翔太が左前打、佐藤輝明も左前打で続き、大山悠輔が四球を選んで2死満塁。ところが6番・ガルシアは空振り三振に倒れた。立ち上がりのマラーを攻めながら、最初の決定機を得点につなげられなかった。

直後の二回表、流れは一気に中日へ傾いた。先頭サノーを中飛に仕留めた後、石川昂弥にフェンス直撃の二塁打。続くボスラーの遊ゴロを熊谷敬宥が一塁へ悪送球し、1死一、二塁とした。岡林勇希の左飛では、打球を追ったガルシアと熊谷が交錯。熊谷の左肘がガルシアの顔付近に当たるアクシデントとなったが、ガルシアはボールを離さず、両者ともプレーを続行した。守備のほころびが見え始めたのは、その直後だった。

2死一、二塁から加藤匠馬に左前適時打を許して先制点を献上。ガルシアは前進して本塁へ送球したが、一塁側へそれて走者の生還を許した。なお一、二塁。次打者は投手のマラーだった。左中間への打球にガルシアは一直線に入り、スライディングして止めようとした。しかし打球は後方へ抜け、フェンスまで到達。2者が生還する適時三塁打となった。さらに福永にも中前適時打を浴び、0-4。加藤、マラー、福永の3者連続適時打で、一挙4点を失った。

相手投手に2点三塁打を許したことは、この日の阪神を象徴する痛打でもあった。マラーは打って2打点を挙げただけでなく、本職のマウンドでは7回を投げて7安打1失点。阪神にとっては投打両面で大きな仕事をされたことになる。

阪神も二回裏に反撃した。坂本誠志郎が遊ゴロに倒れた後、熊谷が左前打。伊原がきっちり送りバントを決め、2死二塁から近本が二塁への内野安打を放った。このプレーで二塁手・福永が悪送球し、熊谷が生還。中日のリクエストでも二塁セーフの判定は変わらず、1-4とした。ただし得点は相手失策によるもので、近本に打点はついていない。最終的な阪神のチーム打点も「0」。この1点が、結局この夜の唯一の得点となった。

ガルシア、七回にも痛恨 公式失策はつかずとも失点に直結

伊原は三、四回を無失点で切り抜けた。三回はサノーに四球を与えたものの、石川昂を空振り三振、ボスラーを一ゴロ。四回は岡林を左飛、加藤とマラーを連続三振に仕留めた。だが、五回に再びつかまる。先頭・福永に中堅への二塁打を許し、村松に中前適時打を浴びて1-5。細川を右飛に打ち取ったところで、藤川監督が交代を告げた。

伊原は4回1/3を77球、7安打3奪三振1四球、今季ワーストの5失点。ただし自責点はわずか1だった。二回の失策が大量失点に絡んだとはいえ、左腕は守備のせいにはしなかった。「先発として役割を果たせてない」と振り返り、「自分でなんとかするしかない」と受け止めた。前回7月25日の巨人戦も4回4失点。2試合続けて5回を投げ切れず、3勝2敗となった。

2番手・神宮僚介は追加点を防いだ。交代直後、サノーの三塁への打球を佐藤輝がファンブルして一、二塁とされたが、石川昂を二飛、ボスラーを空振り三振。2/3回を無安打無失点で切り抜けた。しかし七回、3番手・門別啓人が1死から細川に三塁内野安打を許すと、再び左翼で大きなプレーが起きた。

サノーのライナー性の打球にガルシアが前進し、スライディングキャッチを試みる。だが捕球できず、打球は後方へ抜けた。一塁走者・細川が生還し、サノーは適時二塁打。さらにサノーに代わって二塁へ入った土田龍空を、石川昂の中前適時打が返して1-7となった。ボスラーを空振り三振に仕留めた後も岡林に左前打、加藤に死球を与えて満塁。最後はマラーを三ゴロに打ち取ったが、この回2点が加わった。

二回のマラーの三塁打も、七回のサノーの二塁打も公式記録としては「安打」となった。ガルシアに失策は記録されていない。スコアブック上の阪神の3失策には含まれない。それでも二回は2点、七回は1点が入り、二つの打球処理が計3失点に直結した。数字上の「失策」だけでは、この試合の守備の問題を十分には読み取れない。

ガルシア自身も逃げなかった。京セラドームで初めて外野を守った一戦を終え、起用された場所で守るだけとの姿勢を示し、「言い訳はせず」と話した。スライディングした場面についても、打球へ一直線に入り、何とか止めて被害を最小限にしようとしたものの「止められなかった」と説明した。筒井外野守備兼走塁チーフコーチは、合流後に早出を含めて準備を続けてきたことを明かしたうえで、経験を積ませながら取り組んでいく考えを示している。

そして守乱はガルシアだけではなかった。公式に失策が記録されたのは二回の熊谷の悪送球、五回の佐藤輝のファンブル、九回の元山飛優の後逸。1試合3失策は今季最多で、これでチーム57失策。セ・リーグワーストタイとなり、99試合を消化した時点ですでに昨季のシーズン失策数に並んだ。藤本総合コーチが口にしたのは「技術不足」という厳しい言葉だった。記録に残った3失策と、記録には失策と残らなかったガルシアの2度の拙守。その両方が重なった守備の一日だった。

 

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10安打で打点ゼロ 二度の満塁機も生かせず、本塁が遠かった

守備の乱れだけで1-7になったわけではない。阪神打線は10安打を放った。四死球もあり、走者そのものは出している。それでも得点は二回の敵失による1点だけ。35打数10安打、2四球、1死球を記録しながら、チーム打点はゼロだった。「打てなかった」というより、「つながらなかった」という数字だった。

一回の2死満塁でガルシアが空振り三振。三回にもチャンスをつくった。森下が二飛、佐藤輝が空振り三振に倒れた後、大山が左前打。続くガルシアが左翼への二塁打を放ち、2死二、三塁まで攻めた。しかし坂本は0-2から空振り三振。マラーを崩せそうで崩せない展開が続いた。

四回は熊谷、伊原、近本が3者凡退。五回は中野が二ゴロ、森下が空振り三振の後、佐藤輝が中前打で出塁したが、大山は遊ゴロ。六回はガルシアが三ゴロ、坂本が三ゴロ、熊谷が遊ゴロで、わずか3人で攻撃が終わった。七回には代打・福島圭音が死球で出塁したものの、近本が5-4-3の併殺打。中野も二ゴロに倒れた。相手に点を追加される一方で、阪神にはイニングをまたいで攻撃を持続させる形が生まれなかった。

最大の反撃機は八回だった。7回92球のマラーが降板し、吉田聖弥に交代。森下が空振り三振、佐藤輝が左飛に倒れて2死となった後、大山が遊撃内野安打、ガルシアが四球、坂本が遊撃内野安打で満塁とした。ここで熊谷に代わる代打・立石正広。カウント1-2から見逃し三振に倒れ、3者残塁となった。一回の満塁ではガルシア、八回の満塁では立石。二度の満塁機はいずれも三振で終わった。九回も2死から元山が左前打を放ったが、最後は森下が右飛。最後まで2点目には届かなかった。

上位打線も流れを作り切れない。近本は5打数1安打で、二回の内野安打以外は一ゴロ、見逃し三振、三併打、二ゴロ。中野は4打数無安打で左飛の後は3打席連続二ゴロ。森下は初回に左前打を放ったが、その後は二飛、2打席連続空振り三振、九回の右飛で5打数1安打だった。1~3番は計14打数2安打。打線の入り口で走者をためる回数を増やせなかった。

一方で4番以降には結果も出ている。佐藤輝は初回の左前打、五回の中前打で4打数2安打。今季29度目のマルチ安打となり、京セラドームでは打率・407。本人も同球場では「いいイメージ」を持って打席に入れていると語った。大山も3打数2安打1四球で3度出塁。ガルシアも打撃では3打数1安打1四球で、三回に二塁打を放っている。佐藤輝、大山、ガルシアの4~6番だけなら計10打数5安打2四球。それでも3人には得点も打点もつかなかった。個々の出塁が一本の得点線にならなかった。

マラーは7回92球、29打者、7安打6奪三振1四球1死球で1失点、自責点0。八回の吉田は2安打1四球を許しながら2奪三振で無失点、九回の草加勝も元山の1安打だけでゼロに抑えた。中日先発が打席では2点三塁打、マウンドでは7回自責0で4勝目。阪神にとっては、相手投手の存在が最後まで大きかった。

首位で並ばれた虎、99試合目で突きつけられた課題

大差がついた中でも救援陣には収穫があった。神宮は2/3回を無安打1奪三振で無失点。門別は2回4安打2失点だったが、八回には右足首捻挫から復帰した湯浅京己が、6月11日のソフトバンク戦以来58日ぶりとなる1軍マウンドに上がった。1-7の八回、福永に四球、村松に投手内野安打を許して無死一、二塁。それでも細川を遊飛、土田を右飛、石川昂を二飛に打ち取り、1回1安打1四球で無失点。この日最速タイの148キロも計測した。復帰戦をゼロで終えた右腕は「もっとチームの力になれるように」と先を見据えた。

九回のセベリーノも1回無安打2奪三振で無失点。先頭の鵜飼航丞を遊飛に打ち取った後、岡林の遊ゴロを元山が後逸して走者を出したが、加藤、樋口正修を連続空振り三振に仕留めた。守備のミスで走者を背負っても失点にはつなげなかった。

ただし、チーム全体に目を向ければ重い数字が並ぶ。阪神は54勝44敗1分。ホームで2連敗を喫し、2カード連続の負け越しは6月9~14日以来約2カ月ぶりとなった。ヤクルトに勝った巨人に8日ぶりに同率首位へ並ばれた。99試合で57失策。さらにこの日は、スコア上の失策にはならないガルシアの守備も失点につながった。攻撃では10安打を放ちながら1得点、チーム打点0。大量失点を一人の選手、一つのプレーだけに帰すことのできない内容だった。

藤川球児監督はガルシアを名指しで責めなかった。試合後に繰り返したのは「すべてこれから」という言葉だった。守備についても打線についても、顔を上げて戦い続ける姿勢を強調。湯浅の復帰について問われた際にも、個々の評価より、これからの時期にチームとしてどう立ち向かうかを重視して前を向いた。

その一方で、元阪神監督の真弓明信氏は異なる角度からチームの現状を見た。9日の中日戦がシーズン100試合目になる時期だけに、戦力を見極める段階はすでに終わり、ここからはある程度メンバーを固定して戦うべきだとの考えを示した。前日のカード初戦では一塁、この日は左翼に入ったガルシアについても、守備力を承知した上でスタメン起用する必要があるのかと問題提起。これまで前川右京、髙寺望夢、立石らを試してきた左翼、そして遊撃を挙げ、終盤戦では選手と心中するほどの覚悟で固定する必要性を指摘した。打順、救援陣についても同様という見方だ。

真弓氏は伊原についても、守備に足を引っ張られた面だけで片づけてはいない。二回に味方のミスが重なったとしても、投手自身がどこかで流れを止めなければならなかったという評価をしている。それは伊原自身の「先発として役割を果たせてない」という言葉とも重なる。自責点は1でも、本人は5失点という結果から目をそらしていない。

1-7。公式記録だけでも3失策。そこにガルシアの失策にならなかった2度の拙守が加わった。一方、攻撃は10安打しながら1得点、二度の満塁機はいずれも三振で終了した。伊原は5回を投げ切れなかった。ただ、佐藤輝と大山は2安打、神宮、湯浅、セベリーノは無失点。良かった部分も、修正が必要な部分も、数字には明確に残っている。

藤川監督が繰り返した「これから」。その言葉通り、シーズンはまだ続く。ただ、99試合を終えた時点で昨季と同じ57失策に達し、巨人には同率首位に並ばれた。8日の敗戦で浮かび上がったのは、単なる「1敗」ではなく、守備の精度、得点圏での一本、先発投手が苦しい局面を断ち切る力という、この試合で実際に表れた課題だった。100試合目を目前にした虎に、結果として突きつけられたものは少なくない。

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