主砲・大山の不調や2軍降格となったサトテルの穴を埋めるべく、「走れる4番」として初の4番を担った近本選手ですが、勝利へ導く事はできませんでした。勝負どころの9回には、守備で痛恨の後逸。“あと1球”まで追い込みながら、悔しい連続サヨナラ負けを喫してしまいました。
阪神・近本光司、109代「走れる4番」デビューも守備は反省
(サンケイスポーツより)
(日本生命セ・パ交流戦、ロッテ3x-2阪神=延長十一回、2回戦、ロッテ2勝、1日、ゾゾマリン)
阪神は2-3でロッテに2試合連続で延長サヨナラ負けし、5連敗となったが、打線を大改造。109代4番打者となった近本光司外野手(29)は3打数1安打2四死球、九回には二盗を決めて一時勝ち越しのお膳立てをするなど存在感を示した。
プロ通算715試合目で初の4番起用にも、不変の存在感で打って走ってチームを動かした。先頭で引っ張る役割を果たし続けてきた近本に、6年目で初めて4番の座が託された。一時勝ち越しのホームを踏んだが、最後は惜敗。それでも、見る者には確かに新しい風を吹かせた。
「今日は特別だったと思うので。1打席目はちょっと、雰囲気とかも味わいながらとは思いましたけど」
打率、本塁打、打点の3部門でチームトップの成績を残していた背番号5が、つながりを欠く打線の4番に入った。一回は2死一塁で最初の打席に入って右前打。「初回に(打席が)回ってきてくれたのはよかった」とリズムをつかんだ。
1―1の九回は先頭で打席に入り、死球で出塁すると、リーグトップの今季8盗塁目を決めてチャンスメーク。「打席に入ったら自分のやることは決まっているので」と普段と同じ先頭打者の役割をこなし、渡辺の犠飛で一時勝ち越しのホームを踏んだ。球団109代目の4番打者は、走れる4番。チームのために奮闘した。
今季は開幕から1番に入り、5月12日のDeNA戦(横浜)からは3番で6戦続けて出場。誰もぴったりハマらなかった〝3番問題〟解決のためだったが、岡田監督との話し合いを経て19日のヤクルト戦(甲子園)から1番に戻り「ランナーがいない状態を常にイメージして入れる。それは1番のほうが楽に入れる」と明かしていた。4連敗を喫していた難しいチーム状況の中で今度は4番へ。打順が次々と変わっても淡々と結果を残した。
勝利目前の九回の守備では1死から中村奨の当たりが中堅へ。前へ走ってスライディングキャッチを試みるも、ボールはわずかにグラブの横を抜ける二塁打となり、その後同点に追いつかれた。紙一重のプレーが失点につながり、延長十一回の打席では遊ゴロ併殺に倒れて再び勝ち越しとはならず、試合後は守備への反省の言葉を残した。
「風と距離感というので、全然捕れたと思う。捕るのが一番ですけど、その次は、前に止める、だと思うので。それができなかったのは反省するところだと思います」
目前で惜しくもつかめなかったボールと白星。それでも大きな打順のうねりの中で、改めて虎に欠かせない存在であることを体現した。
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