首位攻防戦第1R、森下ら一発攻勢で圧勝!

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阪神が宿敵を豪快にのみ込んだ。
8月11日、東京ドームで行われた巨人との18回戦。首位・阪神は11安打9得点、4本塁打の猛攻で巨人を9-1で圧倒した。投げては先発の村上頌樹が8回118球を投げ、わずか3安打1失点。投打がかみ合った快勝で今季9勝目を手にした。これで阪神は56勝44敗1分け。2位・巨人とのゲーム差を「1」に広げた。

序盤から阪神打線には得点の気配があった。初回、先頭の近本光司が中前打で出塁。中野拓夢がきっちり送り、いきなり一死二塁の好機をつくった。しかし森下翔太、佐藤輝明がともに空振り三振。二回も先頭の大山悠輔が中前打を放ったが、前川右京が左飛、坂本誠志郎が中飛、元山飛優が二ゴロに倒れた。二回まで毎回先頭打者を出しながら、巨人先発・山﨑伊織から得点を奪えない展開だった。

それでも三回、一振りで試合を動かした。村上が空振り三振に倒れた一死走者なし。打席に入った近本がライトスタンドへ2号ソロをたたき込み、先制点を奪った。さらに中野の二ゴロを挟み、二死から森下。1-1から山﨑を捉えた打球はスタンド中段へ飛び込む26号ソロとなった。阪神が一発攻勢で一気に2-0。近本と森下による同一イニングの2本塁打で主導権を握った。

森下にとって、この一発はまだ序章だった。

四回、巨人のダルベックに左中間への19号ソロを浴び、2-1。1点差となった。阪神打線も四回は坂本の左前打、五回は中野の投手内野安打こそ出たものの追加点には届かない。試合中盤までは、スコアだけを見ればどちらに転んでもおかしくない展開だった。

その均衡を阪神が六回、一気に破壊した。

先頭の佐藤が9球粘って四球。続く大山も四球を選び、無死一、二塁。ここで前川が2-2から左翼へ適時二塁打を放ち、3-1とした。二塁走者の前川に代走・髙寺望夢が送られ、続く坂本は空振り三振。なお一死二、三塁で元山がフルカウントから中堅へ2点適時三塁打を放った。これで5-1。さらに村上の打席で山﨑が降板し、田和廉がマウンドへ。村上は空振り三振に倒れたものの、近本の打席で田和が暴投し、三塁走者の元山が生還した。この回、阪神は2安打ながら3四球も絡めて一挙4得点。6-1まで突き放した。

山﨑にとっては苦しい六回となった。5回1/3で119球、8安打2本塁打、8奪三振、2四球、6失点。序盤には要所で三振を奪っていた右腕を、阪神打線は三巡目で攻略した。

森下が衝撃の2発 佐藤が締めた猛虎打線

大量点の中でも強烈な存在感を放ったのが森下だった。

六回の4得点で5点差となった直後の七回。先頭で打席に立つと、田和の1-2からの一球を捉えた。打球はバックスクリーンへ一直線。三回の26号に続く、この日2本目の27号ソロだった。7-1。森下は4打数2安打2打点、3得点、2本塁打。初回の第1打席では空振り三振、三回の第2打席で左中間への本塁打、五回は二ゴロ、七回に中越え本塁打、九回には四球を選んだ。打席ごとの内容を見ても、試合が進むにつれて相手投手への圧力を増していったことが分かる。

この日の阪神打線の怖さは、森下だけを警戒すれば済まないところにあった。

九回には、もう一人の主砲が試合を締めくくった。巨人3番手・代木大和に対し、先頭の中野が二ゴロ。続く森下がストレートの四球を選んだ一死一塁で、4番・佐藤が打席へ入った。初球を見送った後の1-0から放った打球は右中間スタンドへ。24号2ランで9-1とした。佐藤は初回、三回と2打席連続で空振り三振。それでも六回には9球粘って四球を選び、4得点の口火を切った。七回は遊直。そして九回、最後の打席で本塁打を放った。4打数1安打2打点、2得点、1四球。安打は1本でも、その一打が勝利を決定づける豪快な2ランだった。

近本も5打席で存在感を示した。初回に中前打、三回に先制2号ソロ、五回は左飛、六回は暴投で1点が入った直後に四球、八回は左飛。4打数2安打1打点1四球だった。近本が先制し、森下が2発、佐藤がとどめ。上位打線から計4本のアーチが飛び出した。

一方で、この日の攻撃を本塁打だけで語るのも十分ではない。

六回は佐藤、大山が安打ではなく四球でつないだことから始まった。前川が適時二塁打、元山が2点適時三塁打と長打で返し、さらに暴投で1点を加えた。前川はこの一打の直後に髙寺と交代。髙寺は七回の最初の打席では二ゴロだったが、九回二死から右前打を放っている。元山も二回は二ゴロ、四回は空振り三振だったところから六回に大仕事を果たし、八回には四球も選んだ。坂本は4打数ではなく5打数1安打。四回に左前打を放ち、六回は無死二、三塁で空振り三振、八回は左邪飛、九回は中飛だった。

阪神は計11安打。そのうち本塁打が4本、二塁打と三塁打が1本ずつ。四球も5個を選んだ。ホームランで一気に奪い、相手が警戒を強めれば四球から好機を広げ、下位まで回れば長打で返す。大量9得点は、打線全体が役割を果たした結果だった。

 

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村上が巨人打線を手玉 8回118球で3安打1失点

打線が9点を奪った一方、試合の土台をつくったのは村上だった。

初回、先頭の浦田俊輔に左前打を許した。しかし松本剛を二直に仕留め、一塁走者の浦田も戻れず併殺。泉口友汰を二飛に打ち取り、結果的に3人で終えた。二回はダルベックに四球を与えたものの、岸田行倫を4-6-3の併殺。笹原操希を空振り三振に仕留めた。

最初のピンチは三回だった。石塚裕惺に右翼への二塁打を許し、山﨑の二ゴロで二死三塁。浦田には10球粘られて四球を与え、一、三塁とされた。それでも松本を三ゴロに仕留めて無失点。直前に味方が2点を先制したイニングで、相手に流れを渡さなかった。

唯一の失点は四回。泉口を一飛に打ち取った後、ダルベックに2-2から左中間へソロ本塁打を浴びた。2-1。しかし、ここから崩れない。岸田を空振り三振、笹原を中飛。五回は岡田悠希を遊ゴロ、石塚と山﨑を連続空振り三振に仕留め、三者凡退とした。

打線が六回に4点を追加すると、その裏は浦田を左飛、松本を中飛、泉口を投ゴロ。わずか3人で終わらせた。七回にはダルベックにこの日3個目の四球を与えたが、岸田を中飛、代打・佐々木俊輔と岡田を連続空振り三振。八回も石塚、大城卓三をともに中飛とし、二死から浦田に四球を与えたものの、最後は松本を見逃し三振に仕留めた。

8イニングで許した安打は浦田の左前打、石塚の二塁打、ダルベックの本塁打の3本だけ。118球、打者29人、7奪三振、4四球、1失点。二回以降、得点圏に走者を置いたのは三回だけで、その場面も無失点で切り抜けた。被本塁打の1点以外はホームを踏ませなかった。

そして9回は及川雅貴へ。泉口、ダルベックを連続空振り三振に仕留め、代打・小濱佑斗を遊ゴロ。12球で三者凡退に抑え、9-1のままゲームセットとなった。

村上はこれで9勝6敗。阪神がこの試合で一度もリードを許さなかったのは、打線の爆発だけでなく、先発が相手の反撃をダルベックの一発だけに封じたからでもある。

「1差」の重み 投打で巨人を圧倒した首位阪神

終わってみれば9-1。しかし、最初から一方的だったわけではない。

三回に近本、森下の本塁打で2点を先行したものの、四回にダルベックのソロで1点差。五回終了時点では2-1だった。そこから六回に4点、七回に1点、九回に2点。試合後半だけで7点を積み重ねた。

特に象徴的だったのが六回だ。先頭・佐藤が9球目を見極めて四球を選び、大山も歩いた。前川が適時二塁打を放ち、元山が2点三塁打。さらに暴投で1点。この攻撃で山﨑をマウンドから引きずり降ろした。

その直後、七回先頭の森下がバックスクリーンへ2本目。九回には佐藤が右中間へ2ラン。序盤は近本と森下、中盤は前川と元山、終盤は再び森下と佐藤。得点を挙げた選手、得点の形、得点したイニングが分散したことで、巨人に反撃のきっかけを与えなかった。

打線の最終成績を見ると、その輪郭はさらに鮮明になる。近本が4打数2安打1打点、森下が4打数2安打2打点、佐藤が4打数1安打2打点、前川が3打数1安打1打点、元山が3打数1安打2打点。森下は3得点、佐藤は2得点を記録した。チームでは36打数11安打、9得点、9三振、5四球、2犠打。4本塁打を含む長打力と、四球や犠打を絡める攻撃が同居した。

巨人打線は28打数3安打。浦田、ダルベック、石塚が1安打ずつで、得点はダルベックの本塁打による1点だけだった。阪神守備陣に失策もなかった。

42,427人が詰めかけた東京ドームで、阪神は投打ともに巨人を上回った。試合時間は2時間58分。首位阪神は56勝44敗1分け、巨人は55勝45敗2分けとなり、両軍のゲーム差は1。

何より大きかったのは、村上が8回まで投げ切った上で、森下の2発、近本、佐藤の一発と、打線の中核がそろって結果を残したことだろう。

先制弾は近本。森下は一発で流れを呼び込み、もう一発で突き放した。佐藤は四球から大量点への道を開き、最後は自らの2ランで締めた。そして村上は、その援護を背に8回3安打1失点。

4本のアーチと、エース級の快投。

首位攻防の直接対決で、阪神が9-1というスコア以上に投打の強さを見せつけた一戦となった。

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